「昭和の怪物」といえば、元巨人の江川卓氏だ。現役引退後は野球解説者として多方面で活躍してきた江川氏が、自身のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉を開設したのは、2022年1月7日。
開設早々、「平成の怪物」と呼ばれ日米通算170勝を記録した松坂大輔氏を招いての「怪物対決」で魅せると、楽天の初代監督の田尾安志氏、DeNA初代監督の中畑清氏、平成唯一の完全試合達成者の槙原寛己氏などと激論を交わし、登録者数を27.3万人まで伸ばした。
巨人時代には犬猿の仲と噂された西本聖氏とのコラボを見せ、よきライバル関係ではあったが、不仲ではないことを証明してみせたこともプロ野球ファンにインパクトを与えた。
そんな江川氏のチャンネル視聴回数を見ると、トップ3は僅差だった。
篠塚和典氏を招き、長嶋茂雄監督との入団エピソードを語った2022年8月28日の回が156.4万回(12月4日現在、以下同)で3位。ミスタータイガース・掛布雅之氏と、メジャーリーグで活躍する大谷翔平のホームランバッターとしての可能性に言及した、同年2月12日の回が156.8万回で2位だった。
そして同じく掛布氏を招き、江川氏の「空白の1日事件」が起きるまでを振り返った同年2月6日の回が158万回で1位に。この事件でネガティブなイメージも背負った江川氏だが、掛布氏が真実を解き明かして江川氏の本心を引き出そうとインタビュアーに徹しており、
「お前のイメージ変わるで。いいとこ出してるよ、俺が」
そう言ってニヤリと笑ったシーンは印象的だ。
昨今では、FA宣言するも、阪神残留が決まった大山悠輔が話題に。巨人・阿部慎之助監督が「世紀の大FAを」と期待したが、惜しくもならなかった。だが歴史を振り返れば、既に江川氏が「世紀の大FA」を成し遂げていた!?
12月3日の回で大山残留についてスタッフから聞かれた江川氏は、こう笑いを誘っている。
「巨人、阪神ですからね。私に聞くのかっていう質問ですけどね。私は契約上、移ったっていうことはあるんでしょうけど、まあ阪神から巨人にって選手なんでしょうね」
(所ひで/ユーチューブライター)