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記事全文を読む→みのもんた「京都の景観保護は遅すぎて花街の風情は過去のものに…」
私といえば、酒のイメージがつきまとうけど、実際に毎晩、体内の“アルコール消毒”を欠かしていないからしかたない(笑)。そして、銀座への“出勤”も、40年以上続けている(笑)。
でも、実は京都も同じぐらいの期間、通っているんだ。その街で、こういう話題が持ち上がっている。
【京都で看板規制が厳格化。業者からは悲鳴が‥‥】
今年9月から京都市の屋外広告物条例が完全施行された。同条例は07年に改正され、景観を守るために看板などの屋外広告を厳しく規制するものだった。しかも、条例違反の看板などの改修、撤去に要する費用は事業者に求める規定だったため、7年間の猶予が設けられていた。その猶予期間が9月で終了したのだが、7月時点で1万件以上の看板が違法状態のままだった。不景気のあおりで費用を払えない業者が多く、悲鳴が上がっている。
看板の大きさや色、照明に加えて、建物の高さも規制していて、一見すると京都の街並みがキレイになった。こうした景観への取り組みは続くんでしょう。
でも、時すでに遅しであって、「何をやっても意味ないよ!」というのが、私の本音なんだよね‥‥。
昔の数寄屋造りの建築物が並んでいた頃の街並みを何十年とかけて壊してしまって、京都は雑居ビルばかりになってしまった。その時点でアウトだよ。いまさら看板を規制するぐらいなら、駅前の京都タワーだってなくして、どうせなら京都では髪型も「ちょんまげ規制」とかやればいいんだ!
イタリアなんか行くと、景観条例に基づいた都市の建物の内側は改修されているけど、外側は数百年前のまま残してある。京都はそういう「街並み全体の景観」を大事にしてこなかったよね。
これは京都だけじゃなくて、日本全体の問題でもある。一時、日本人は新しいものばかりを追いかけて、古い文化を残す努力をしなかった。太平洋戦争中も、アメリカが京都には文化財があるから爆撃しなかったのに、日本人が壊してどうするよ。アメリカは「自国の歴史が短いからこそ、歴史を大事にする」感覚があったんだろうけど、日本はテレビに洗濯機、どんどん新しくていいものを買う暮らしが「文化的」だと信じ込んできた。男が若い女の尻を追いかけちゃうのと同じで、あとからやっぱりなじみの古女房がいいと気づくんだ。
私が通った京都のお茶屋もどんどん雑居ビルになってしまった。宮川町に祇園甲部、川を挟んで先斗町、ちょっと飛ばして上七軒‥‥。かつての花街も、だいぶ変わってしまったね。バーだのクラブだのが増えて、それも嫌いではないけど、せっかく町なかに鴨川というすばらしい自然があるんだから、せめて三条から五条くらいまでは、かつての街の景観を残すべきだったんじゃないかね。
まだ京都は芸妓さんたちが頑張っているから、芸者文化が残っている。その点、東京は花街の風情どころか、芸者さんが見当たらない。皆、男たちはキャバクラで遊んでいるもの。都々逸なんて、もう誰もわかんないだろうね。
「三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたい」
最高じゃないか。そういう“風情ある遊び”が失われていくのは寂しいよね。
◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。
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