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記事全文を読む→山崎元の「なっ得!オヤジのためのマネー講座」 -生命保険には入らず貯蓄にまわせ!-
生命保険には入るな!貯蓄にまわせ!医療保険も不要!健康保険で負担できる
前回、ご注意申し上げた銀行と同じくらい、いや、時には銀行以上に気をつけなければならないのが生命保険会社だ。
筆者はある私立大学で、毎年第1回目の授業にて、学生に必ず以下のように伝えることにしている。
「皆さんが将来就職すると、職場で先輩社員から生命保険のセールスを紹介されるかも知れない。しかし、独身の新人社員に生命保険は不要なので、入ってはいけません。このことを覚えておくだけで、皆さんは、多分この大学の1年分の授業料以上に得をします」
新入社員が生命保険に入らないほうがいい理由は、第一に扶養家族のない若者が死んでも決定的に困る人がいないからだが、第二に生命保険の保険料が「ものすごく高くて不利」だからだ。
生命保険は死亡保険金などの「保障」と、満期に払われる返戻金の「貯蓄」と2つの機能があるが、そのための保険料が異様に高い。一般的な日本の生命保険会社の死亡保障の保険では、自分の「保障」と「貯蓄」に充てられるのは、支払った保険料の6割から7割がせいぜいで、中には5割に満たないものもある。
生命保険は「社会人なら入るのが常識」ではなく、「できるだけ入らない」のが正しい原則だ。これは、新入社員でなくとも同じだ。
死亡保障の生命保険は、住宅ローンを抱えている人もいらないはずだ。住宅ローンには、稼ぎ手が死亡した場合に残りの借金を完済する生命保険が付随しているのが普通だ。夫が稼ぎ手の場合、夫が死ぬと家はローンなしで妻の物になる。
よほどの愛妻家で妻にも愛されているなら、余計な保険には入らず、保険料分を妻と楽しく使うといい。
死亡保障の保険はいらないと分かっていても、ガンなどの病気が心配だとして医療保険に入る人がいるが、これもやめるべきだ。
皆さんが日本の健康保険に入っていれば、ひと月に一定額(最大でも約9万円)以上の医療費は「高額療養費制度」によって負担してもらえる仕組みがある(調べてみてください!)。ガン保険等の民間の保険会社の医療保険はそもそも不要だし、これも加入者に著しく不利な条件になっている。
生命保険会社は高い費用を掛けてTVコマーシャルを出し、多くのセールスレディ(外資系は男性も多い)が手間を掛けて保険を売る。売るのに大きなコストが掛かる商品は、買っても得なはずがないというのが、大人の経済常識だ。
生命保険が唯一必要なのは、貯金も頼れる身内もない夫婦に子供が生まれた時に、10年かせいぜい20年間加入する、掛け捨ての死亡保障保険だけだ(ネット生保の商品が良い)。
無駄な保険をやめると人生は随分豊かになる。保険に入ったつもりで保険金分を貯蓄しておくのが、概ね正解なのだと覚えておこう。
◆プロフィール 山崎元(やまざき・はじめ) 経済評論家。58年、北海道生まれ。東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社し、野村投信、住友信託、メリルリンチ証券など12回の転職を経て、現在は楽天証券経済研究所客員研究員。獨協大学経済学部特任教授。「全面改訂 超簡単 お金の運用術」(朝日新書)など著書多数。
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