社会

「自転車でそのまま乗れる」JR東日本が首都圏通勤電車で初実施…トラブルの可能性は?

 JR東日本が10月1日から自転車を袋に入れずそのまま車両に持ち込める「サイクルトレイン」を常磐線で運行する。

 ロードバイクなどを車内に持ち込む場合、これまでは専用の袋に入れる必要があったが、10月1日から12月17日までの土日休に限り、そのまま持って乗り込むことができる。

 区間は常磐線の上野駅から土浦駅の間で、乗降できるのは上野駅と土浦駅だけ。途中の駅では乗降できない。対象となるのは上野を朝発車する下り列車2本と、夕方に土浦を発車する上り列車2本。事前予約が必要で、列車が混雑した場合は袋に入れることになるという。

 サイクルトレインが首都圏の通勤電車が走る路線で実施されるのは初だが、地方ローカル線ではよく実施されている。理由を鉄道ライターはこう解説する。

「利用しているのは主に学生です。自宅から最寄り駅まで自転車で行き、列車で学校の最寄り駅へ。そこからまた自転車で学校へ向かう。これだと自転車は1台で済みます。平日でも実施できるのは乗客がそれほど多くない地方ローカル線だから。土日休日だけとはいえ、常磐線で行われるのは少し心配ですね。トラブルが起きないといいんですが…」

 JR東日本は2018年から総武線や内房線、外房線、成田線でサイクルトレイン「B.B.BASE」を実施しているが、これはロードバイクを固定するラックが用意された専用の車両。乗車するのはサイクリストだけなのでトラブルは起きにくい。となれば常磐線のサイクルトレインがますます心配になってくるが、別の鉄道ライターは言う。

「問題が起きる可能性が高いのは車両に乗り降りする時。そこで乗降できる駅を上野と土浦に限ったのでしょう。上野駅が一番心配ですが、下り列車はどちらも上野駅始発なので、降りる客と乗るサイクリストでトラブルが起きることはない。よく考えられていると思います」

 今回のサイクルトレインは茨城ディスティネーションキャンペーンの一環ということで期間限定。他の路線でも日常的に実施してほしい。

(鈴木誠)

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