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で、打ち上げでの殿は、終始濃い焼酎の水割りをグイグイ入れると、飲めば飲むほどにテンションは上がっていき、開始から20分程経過すると、もうそこから先は、“久しぶりにライブをやり終えて、オイラが思ったことあれこれ”といった題材をベースとした漫談大会になり、さらには、“オイラの昔のネタ、何でも話すぞ!”的な流れにまで変貌していきました。
昼、テレビの2本撮りで喋り、ライブ会場の楽屋で喋り、舞台で喋り、打ち上げでまた喋る。化物です!
ライブを観覧して打ち上げにも参加してくださった、タレントで小説家の、いとうせいこうさんも、その日の夜中にツイッターで“たけしさんのシークレットライブを渋谷で見てきた”といった意味の前置きを入れた後、〈小さな小屋で2時間にわたる毒ガスを浴びた。凄かった。打ち上げでも漫談が止まらなかった。凄かった。内容は一切書けない‥‥〉と書かれていました。本当に凄かったのです。で、殿は翌日、ゴルフコンペの仕事が入っていたため、朝6時起きと知っていたわたくしは、23時半過ぎ、絶好調に喋っていた殿に小声で、「殿、明日も早いので、そろそろお開きにいたしますか?」と、よかれと思い進言すると、
「何でだよ。いいよ! 明日はゴルフするだけだから大丈夫なんだよ。それよりお前も飲めよ」
と、まるで駄々っ子のような口調で、あっさりと却下されたのです。
その後も、終始テンション高く漫談を炸裂されていた殿は、1度トイレに立つと、わたくしを呼び寄せ、
「北郷、(前説をした)ダイノジにはちゃんとギャラは払ったの?」
「若いやつらはちゃんと飲んでるのか?」
等々、さらりと確認をされてきたのです。
喋りも化物なら、気配りも化物なんです。
殿はその後、さらに1時間程喋り倒されると、“お店が閉店である”といった事情で、やむなくお開きを受け入れると、打ち上げに参加された全ての方に、オリジナルのポチ袋に入った“心付け”をお配りになり、“なんだかまだまだ飲み足りねーな”といった顔つきで、しぶしぶと帰っていかれたのでした。
それから4日後、ライブ後に初めて殿とお会いしたわたくしが、「殿、あの日は1日喋り倒してましたね」と、水を向けると、
「だけど1日喉から血が出るほど喋ったのに、最後にみんなに小遣い配っちゃったからこっちは大赤字だよ。おかしいだろ!」
と、嬉しそうにツッコんできたのです。
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