政治

裏金は作るが死刑執行のハンコは押さず…法務大臣と岸田政権「死刑ゼロ500日超え」の異常

 法務大臣の仕事は裏金作りと東京地検特捜部に圧力をかけること。岸田文雄内閣を見ていると、国民はそう確信せざるをえない。

 小泉龍司法務相は昨年12月、所属していた自民党二階派の政治資金パーティーで、販売ノルマ超過分のパーティー券収入のキックバックを受け取っていたことが明らかになると、慌てて二階派を退会。法務大臣の椅子にしがみついたままだ。

 検察法14条では「法務大臣は、第四条及び第六条に規定する検察官の事務に関し、検察官を一般に指揮監督することができる」という指揮権が認められており、「裏金作りの当事者」が裏金問題を捜査する東京地検特捜部に指揮権を発動できる、というデタラメがまかり通っている。

 そのせいか、総額5億円以上といわれる二階派、安倍派の裏金問題は、1月26日に政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で起訴された衆院議員・池田佳隆被告(自民党から除名)と政策秘書ら、小物議員と秘書のトカゲの尻尾切りで幕引きとなる見通しだ。

 小泉法相は二階派を退会した12月20日に、次のように述べている。

「公平公正、厳正に法律に基づき行政を執行していくのが法務省なので、国民の誤解を招かないように派閥を退会した。与えられた職責を全力で果たしていく」

 小泉法相はその後も職務である「死刑執行」を行うことなく、2023年は3年ぶりに死刑執行ゼロとなった。岸田政権では2022年7月26日以降、500日以上も死刑執行が1件も行われていない異常事態が続いている。

 36人が死亡、32人が重軽傷を負った京都アニメーション放火殺人事件は、1月25日に実行犯の青葉真司被告に、京都地裁が死刑判決を言い渡した。ところが、このまま死刑が確定しても、岸田総理と小泉法相が居座り続ける限り、刑は執行されないのではないか。政治部デスクが言う。

「岸田政権の支持率が地に落ちた要因は、統一教会問題と増税、裏金問題です。そのケチのつき始めが『死刑問題』でした。2022年11月、当時の葉梨康弘法相が『法相は朝、死刑のハンコを押し、昼のニュースのトップになるのはそういう時だけ、という地味な役職』『ところが今回は旧統一教会の問題に抱きつかれ、私の顔もいくらかテレビに出るようになった』と大放言し、更迭された。葉梨氏は旧統一協会の関連団体が発行する雑誌にインタビュー記事が載るなど、法相就任当初からその関係性が疑われていた。その上での放言ですから、岸田総理の任命責任が問われることになりました。今年9月の総裁選まで、岸田内閣には死刑執行をする余裕などないのでは」

 冤罪事件は例外として。凶悪事件を起こした死刑囚を生かし続けておくにも、税金が使われる。家族を失った遺族の無念さは、晴れることがない。納税者にとっては、ハンコひとつが抜けていれば必要経費が認められない、確定申告のシーズンが到来する。ハンコひとつも満足に押せない大臣など、直ちに辞めてほしい。

(那須優子)

カテゴリー: 政治   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
3
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身