政治
Posted on 2024年11月05日 17:58

「無所属で当選」の萩生田光一を「追加公認ではなく会派入り」にとどめた石破茂の「ビビり」

2024年11月05日 17:58

 自民党は先の衆院選で、無所属で当選した萩生田光一元政調会長を自民党の衆院会派に入るよう要請し、萩生田氏も了承した。萩生田氏は、党の8段階の処分で2番目に重い離党勧告処分を受けた世耕弘成氏らと違って、6番目と軽い役職停止にすぎなかった。にもかかわらず、追加公認せずに会派入りにどどめた理由は何なのか。

 党内では選挙戦終盤に、執行部が非公認とした候補者がいる支部にも他の候補と同様に、2000万円を支給していたことが、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」にスッパ抜かれ、大打撃をこうむった。支給にあたって主体的に動いたのが森山裕幹事長と事務方トップの元宿仁事務総長だったが、最終的な責任は総裁である石破茂総理にある。

 自民党は11月7日に両院議員懇談会で今回の衆院選を総括するが、石破総理が出席議員から追及されるのは必至だ。その際、学生時代に「番長」で知られた萩生田氏が参加すれば、たとえ発言しなくても、威圧感がある。萩生田氏がニラミを利かせれば、旧安倍派に所属していた議員も発言しやすい。

 そこで出ているのが、萩生田氏の存在感に石破総理ら執行部が恐れをなして、両院議員総会に出席できないようにした、との党内観測だ。追加公認したならば両院議員総会には出席できるが、会派入りならば代議士会にとどまり、両院議員総会への出席は認められないからだ。

 石破総理は選挙前の10月9日の党首討論では「主権者たる国民が代表者としてふさわしいと判断した場合、公認することはある」と述べ、非公認とした候補が当選すれば追加公認する可能性を示していた。石破総理はまたもや前言を撤回した、との批判を浴びることになるが、それよりも萩生田氏と直接、対峙することを避けたようだ。

(田中紘二/政治ジャーナリスト)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク