社会
Posted on 2024年11月13日 09:58

人口53万人なのに野良ねこ100万匹以上!ねこ天国「マルタ共和国」の実態が映画化

2024年11月13日 09:58

 近年の旅行事情を見ると、田代島(宮城県)や青島(愛媛県)といった「猫島」が人気の観光スポットとなっている。2016年に旅行会社が行った「行ってみたい!世界の猫スポットランキング」調査で見事1位に輝き、世界でも有数の「猫好きのパラダイス」として知られるのが、地中海に浮かぶ小さな島国「マルタ共和国」だ。

 イタリアのシチリア島の南に位置するマルタ共和国は、淡路島ほどの大きさ。長い歴史の中で、西ヨーロッパやアフリカやイスラムなど、様々な民族に支配されてきたことで、独自の文化を形成した。その名残ともいえる巨石神殿や要塞都市が、島内のいたるところに点在している。首都バレッタは、世界遺産に登録されている。

 そんなマルタ共和国の人口は、およそ53万人。ところが、いわゆる野良を含めた猫の数は、その倍にあたる100万匹以上だというから驚く。トラベルライターが解説する。

「マルタが現在のような『猫の島』になったきっかけは、エジプト王朝時代、島の漁師が船荷を鼠から守る目的で猫を連れてきたのが始まり、とされています。その褒美に漁師たちが魚を与えたことで猫がどんどん増え、島のいたるところに住み着くようになったそうです」

 さらに、マルタの文化や生活習慣に大きな影響を及ぼしたイスラムが、犬を不浄の動物としたことで、マルタの都市部には野犬が存在せず、これも猫が増えた一因だとされる。

 やがて「人間と猫と共存共栄する島」として知られるようになったマルタ共和国には、ボランティアが運営する猫の保護施設が複数、設立されている。

 そんな「世界屈指の猫島」に迫ったドキュメンタリー映画「ねこしま(原題:Cats of Malta)」が、2025年1月に公開されることになった。この作品は、島の美しい大自然の中で暮らす猫たちの日常と、地元の給餌者、巨大な「猫像」を製作するアーティスト、さらには猫の世話に愛情を注ぐNGOスタッフへのインタビューなどを交えて構成されている。

 メガホンを執ったポルテッリ監督は、

「マルタの猫たちは自立心旺盛でたくましい。この島ならではの風景と、猫好きには覚えのある情景を楽しんでもらえれば」

 とコメントしているが、猫好きにとっては公開が待ち遠しい1作だろう。

(灯倫太郎)

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/7/22発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク