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記事全文を読む→体に「爆薬」を仕込んで…なんと「自爆テロ」で相手を殲滅させる「すごすぎるアリ」がいた
「自爆テロ」といえば、自らのカラダに爆弾を巻き付け、相手もろとも爆発して果てる、という壮絶な行為を連想する。この「自爆テロ」を行うのは人間だけ…と思いきや、なんと敵を道連れに自らのカラダを大爆発させるという、とんでもなく物騒なアリが存在する。マレーシアやインドネシアのボルネオなどに生息する、その名も「ジバクアリ」 (Camponotus saundersi) だ。
一見すると小さな兵隊アリだが、実は頭部とカラダの両側面に巨大な大顎腺という唾液を作る組織を持っており、ここに「爆弾」でいうところの火薬にあたる毒液が目一杯、仕込まれている。他のアリたちとの戦争が勃発し、「ついに万事休すか」の状況に陥ると大顎腺を大爆発させ、あたり一面に毒液を撒き散らすのである。
これで多くの敵対アリが、その場で死亡。万が一、逃れたとしても、瞬間接着剤のような液体で相手を身動きできなくなくして、餓死させてしまうというから、なんとも恐ろしい。
むろん、大顎腺を破裂させた時点でジバクアリ自身も絶命するのだが、いやはや、その行動はまさに、自らの命を犠牲にして相手を道連れにする、完全な「自爆テロ」ということになる。
このジバクアリはフタバガキ科の大木などに巣を形成するが、その巣は50メートル以上に及ぶことがあるというから、さらに驚く。ただ、ジバクアリの中でも本当に自爆するのは、自爆戦闘員として育成された専属部隊のみだとされる。アリの世界にも階級制度があるのだ。
ジバクアリは何百年も前から、その存在を知られていたものの、詳しい生態は全く明らかになっていなかった。近年、ウィーン自然史博物館とウィーン工科大学などの共同研究チームが、ボルネオやタイ、マレーシアなで調査を実施。その習性を詳述した研究論文が2018年4月に、国際学術誌「ズーキーズ」に掲載された。
それによれば、ジバクアリは普段は雑用をこなすだけの小型の働きアリだが、いざ戦いとなれば、自らの意思で腹の殻を突き破って自決。あたり一面に毒を撒き散らし、敵を殲滅させる、まさしく「生きた化学兵器」なのである。
論文によれば、ジバクアリは「イエロー・グー」「ムヘイシロアリ」と名付けられたもののほか、15種類ほどが生存するとされ、様々な場所で自爆テロを繰り返している。組織を守るため、自らを犠牲にするアリがいたことに、研究者は驚きを隠せないのである。
(ジョン・ドゥ)
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