スポーツ
Posted on 2024年12月20日 09:59

早大絶好調の裏で「大学ラグビーの格差」がヤバイことに…これはエディー・ジョーンズの「悪影響」だ

2024年12月20日 09:59

 12月1日の早明戦を激闘の末に勝利し、関東対抗戦の1位で「大学ラグビー選手権」に準々決勝から参戦するのが早稲田大学だ。2025年1月13日の決勝戦に向けて、圧倒的な優勝候補に挙げられている。

 対抗馬には同じく対抗戦グループの2位・帝京大学と3位・明治大学、そして関西大学リーグで優勝した天理大学だろう。

 ところで、大学選手権には早稲田大学が属する対抗戦以外に、関東大学リーグ戦の上位3大学が参戦している。とはいえ、2位の東洋大学は12月14日の3回戦で、対抗戦で早帝明にまるで歯が立たなかった慶応大学(対抗戦4位)に大差で敗れ、同じく3位の東海大学も明治大学に33点差をつけられ、敗退した。

 かつては関東でしのぎを削った、この2つのグループの格差拡大。「大学ラグビーがヤバイ」という声が聞こえ始めているのだ。

 1980年代後半から90年代前半にトンガ旋風を巻き起こした大東文化大学が隆盛を極め、90年代後半から2000年代は関東学院大学が選手権を6度制するなど、関東リーグ戦所属の大学がラグビー界をリードしてきた。

 東海大学は選手権優勝こそないが、現日本代表のリーチ・マイケルらを擁して選手権9連覇と無敵状態だった帝京大学に最も肉薄した大学として、その後のリーグ戦を引っ張ってきた。

 ところがここ数年は、リーグ戦の大学が選手権の準々決勝以降で勝利することは稀になり、今年に至っては惨敗の連続。12月22日には今シーズン1位の大東文化大学が関西2位の京都産業大学と対戦するが、下馬評では不利の予想。このままでは関東リーグ戦はまた、選手権で未勝利に終わってしまう。

 なぜここまで力の差が広がってしまったのか。スポーツライターの分析はこうだ。

「2009年の選手権制覇を機に、対抗戦グループの帝京大学が無双状態となり、ファンやOBの多い早慶明が低迷期に突入すると、大学ラグビーの人気が急降下しました。それではマズイと感じたのでしょう。数年前から早明が選手のスカウトに本腰を入れ始めたのです。すると、かつてなら関東リーグ戦の大学に進学していたであろう有力選手まで、対抗戦の人気大学に進学する傾向が顕著になった。頼みの留学生は有力どころが、関西で力を伸ばしてきた京産大などへ進学するように。もともと地味で人気が高いとはいえなかった関東リーグ戦の低迷はそうした流れから始まり、止める方法がないのが実情です」

 しかし、数年前から著しくなってきていた格差が、今シーズンになって声高に叫ばれるようになったことには「日本代表監督のエディー・ジョーンズにも原因がある」と、前出のスポーツライターは力説するのだ。

「今年はエディーが現役大学生を代表に招集したことが話題となりました。しかし、呼ばれたのは早大を中心とした対抗戦上位の大学、そして京産大あたりまで。スカウト力の強さで獲得した選手が多く、彼らが代表合宿でスキルやパワーをアップさせて大学に戻ればどうなるかは歴然。例えば、早大の2年生FB(フルバック)の矢崎由高は、代表戦ではまだまだ課題が山積みですが、一流選手に揉まれてきたおかげで、大学生レベルのディフェンスでは止められなくなっている」

 代表を強くさせなければ競技自体が盛り上がらないが、人気面で劣る大学がそのアオリを食っているのだとしたら、競技そのものの衰退につながりはしないか。

 ファンが「限界だ」と声を上げ始めたグループ格差の是正は、ラグビー界にとって急務なのである。

(高木莉子)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年01月14日 07:30

    昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月19日 07:30

    鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    社会
    2026年01月22日 07:30

    今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/1/27発売
    ■550円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク