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記事全文を読む→【没後40年秘話】夏目雅子の初ドラマ「ワンシーンに57回NG」で「お嬢さん芸」呼ばわりされた
2025年に没後40年となる女優・夏目雅子(1985年9月11日没)を一躍有名にしたのは、カネボウ化粧品のキャンペーンガールとして健康的な肢体を披露したCM「クッキーガール」(1977年)だった。小麦色に日焼けした水着姿で、青い海をバックに飛び跳ねるように走るカットを採用したポスターは衝撃的。上半身の水着は着用しておらず、前に振った右腕でバストトップが隠されるアングルが、世の男性を虜にしたのは言うまでもない。
この広告には伏線があったのだと明かすのは、制作会社「ホイチョイ・プロダクションズ」社長の馬場康夫氏だ。「私をスキーに連れてって」「彼女が水着に着替えたら」などの映画監督であり、自身のYouTubeチャンネル〈ホイチョイ的映画生活~この一本~〉で、以下のように解説したのである。
夏目さんはドラマ「愛が見えますか」(1976年)でヒロイン役を射止め、小達雅子の本名で女優デビューしたのだが、
「演技経験ゼロの彼女は、初撮影のワンシーンに57回もNGを出し、『お嬢さん芸』と揶揄された。以後、彼女は『お嬢さん』と呼ばれるのがコンプレックスになります」
この反動がカネボウのCMに繋がったのではないかと推論し、
「もともと娘の芸能界入りに反対だった母親は、肌を思い切り露出したこの広告の娘の姿を見て『なんという格好をしているんだ。お前は小達家、末代までの恥だ!』と言ったそうです。そのため彼女は小達姓を名乗ることができなくなり、名前を夏目雅子に改めて、芸能界で生きていく決心をします」
1982年、映画「鬼龍院花子の生涯」では一糸まとわぬ姿を見せて「なめたらいかんぜよ!」のセリフが流行語に。お嬢様芸を払拭した彼女は同作でブルーリボン賞「主演女優賞」を受賞し、こうコメントして会場を沸かせたのだった。
「これからもお嬢様芸で頑張りたいと思います」
そんな名女優を語る上で外せないのは、ドラマ「西遊記」だ。1978年10月から1979年4月まで放送され、平均視聴率19.5%、最高視聴率27.4%(最終回)を記録。しかもこれがNHK大河ドラマの裏番組だったのだから、驚きである。勢いに乗り、1979年11月から翌1980年5月まで、「西遊記Ⅱ」が放送されている。
夏目の役は三蔵法師。これを女性が演じるアイデアが鮮烈であり、この印象があまりに強かったため、これ以降、日本の西遊記の三蔵法師は宮沢りえ、牧瀬里穂、深津絵里と、いずれも女性が演じることに。そのせいで、三蔵法師は女性だと思い込む人が大勢いたと聞く。
もとは若山富三郎が、自身を孫悟空役として映画化を企画したのが原案だった。その際、坂東玉三郎に三蔵法師役をオファーしたが断られたため、女優を男役にもってきた。これが功を奏したのだから、思い切ったアイデア転換の好例だろう。
(所ひで/ユーチューブライター)
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