2000年代から2010年代中盤にかけて、ラジオ番組のナビゲーター、そしてキャスターとして一世を風靡した「ショーンK」を、あなたは覚えているだろうか。
ハーフのような彫りの深いルックスと甘い低音ボイスに魅了される女性は少なくなかったが、飛ぶ鳥を落とす勢いだった2016年3月、ある週刊誌報道をきっかけに、表舞台から姿を消してしまったのだ。
ショーンK(ショーン・マクアードル川上)は、本人のサイトにあるプロフィールによると、ニューヨーク市でアメリカ系日本人の父親と日本人の母親の間に生まれ、11歳の時から高校生までを日本で過ごしたとされる。その後、テンプル大学でBA(学士)を、ハーバード・ビジネス・スクールでMBA(経営学修士)を取得し、パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学に留学したエリートということだった。
以降は経営コンサルタントとして活動する傍ら、2000年以降はJ-WAVEでラジオパーソナリティーを務めて人気を博し、2010年代からはテレビ番組に数多く出演。2015年3月からは「報道ステーション」(テレビ朝日系)で水曜コメンテーターを担当し、知名度と人気を高めていった。
そして2016年4月からはフジテレビ系の報道・情報番組「ユアタイム」の司会を担当することが決定したが、その直前に大スキャンダが報じられたのだ。それが「経歴詐称」疑惑だった。
なんとショーンは帰国子女のハーフではなく、本名が川上伸一郎という熊本生まれの純粋な日本人で、アメリカやフランスの大学という学歴も詐称なのではないかと。ショーンは虚偽であることを認めて謝罪。ラジオ番組は打ち切り、決まっていた番組キャスターも自ら降板を申し入れて表舞台から姿を消した。
学生時代のあだ名は「ホラッチョ川上」だったというのだが、一方では彼のフェードアウトを残念がる声が少なくなかった。
「ラジオでもテレビでも語り口がソフトで見識が広く、好感度は高かった。経歴詐称といっても公人ではないし、犯罪というわけではないですからね」(テレビ関係者)
そんなショーンKがこのほど、4月24日に千葉県君津市で講演会を行うことが明らかに。定員400名というホールで、チケット価格は1000円ながら、既に完売したという。
今後、どのような活動をするのかは現時点ではっきりしないが、遠くない将来、あの低音ボイスを再びメディアで聞く日が来るのかもしれない。
(石見剣)