社会

「家族1人に集約」して足切りの影響を軽減!/医者が教えたがらない簡単に「医療費が節約できる」裏ワザ10選〈医療費控除編〉

 毎年の確定申告は節約のチャンス! 面倒だと思うなかれ、「医療費控除」の申告をすれば、税金の還付を受けられるケースもあるのだが、その申告方法にもテクニックが存在する。

「母がよく病院にお世話になる人だったので、毎年必ず『医療費控除』の申告をしていました」

 そう話すのは節約アドバイザー・和田由貴氏。医療費の支払いが1年間で10万円を超える場合は控除の対象となり、確定申告時に医療費控除の明細書を添付すれば税金の還付が受けられる。

 この場合の「医療費」とは、病院での診療費や治療費はもちろん、医師の処方箋をもとに購入した医薬品、治療に直接必要なコルセットなどの医療器具費、通院のための交通費、入院時の部屋代のほか、がん治療や歯科診療などで保険適用外の自由診療、レーシック手術なども対象となる。

 一方、健康増進が目的のサプリメントや健康診断、インフルエンザの予防接種など、控除の対象外となる費用も数多くあるのだが、「おむつ代」については条件次第で対象となる。

「半年以上寝たきりなど介護が必要な方に対して、医師から『おむつを使ってください』という“指導”があれば、医療費として申告することができます。寝たきりの方を病院に連れて行く際の介護タクシーも対象になりますが『雨が降っているからタクシーで行こう』という場合は対象外です」(前出・和田氏)

 さらに、医師からの指導があれば、スポーツジムの費用も対象になるという。和田氏が続ける。

「メタボ解消のため『ジムで運動しましょう』という場合ですね。もちろん、趣味で体を鍛えるために行っているものについては、対象外です」

 このような費用については、医師から「◯◯使用証明書」を発行してもらう必要がある。控除対象になるかどうか不明な場合は、医師に相談してみよう。

 また、読者の中には「俺は健康だから医療費で10万円も使ってないよ」と、ハナから申告を諦めている人もいるかもしれないが、

「それはもったいないですね。医療控除は個人ではなく、両親や妻や子供といった扶養家族分も合わせた金額が10万円を超過していれば控除の対象になります。たとえ両親と同居していなくても、扶養家族として申告をしている場合は、その両親にかかった医療費も対象です。なので、個人ではなく、家族の1人に集約して申告すれば、還付を受けられる可能性も十分ありますよ」(前出・和田氏)

 1年間で10万円には満たず「医療費控除はしない」という人には、「セルフメディケーション税制」があることは覚えておきたい。

「17年1月からスタートした制度で、WHO(世界保健機関)の定義によると、自分自身の健康に責任を持ち、軽度な体の不調は自分で手当てすること。つまり、処方箋がなくても購入できる一般医薬品の購入が控除対象になります」(医療関係者)

 対象商品は「コンタック」「コルゲン」「バファリン」「パブロン」「ルル」など、膨大な数に上る。

「本人、または扶養家族がドラッグストアなどで購入した医薬品が、1年間で1万2000円を超えると控除を受けることができます。上限は8万8000円。対象となる薬のパッケージに〈セルフメディケーション 税 控除対象〉というマークがついているので、わかりやすいと思いますよ」(前出・和田氏)

 ただし、控除を受けるためには条件がある。申告対象となる1年間で①保険者が実施する健康診査②市区町村が行う健康診査③インフルエンザの予防接種④勤務先で実施する定期健康診断⑤特定健康診査(メタボ検診)⑥市区町村が実施するがん検診のいずれかを受けていることだ。

 常に体に気を遣いつつ、“自力で治療”するタイプの人にとっては、オススメの制度と言えるだろう。

カテゴリー: 社会   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
大谷翔平を襲う「LA鉛中毒」アウトブレイク(3)重篤化すると手足が痙攣し
2
日本産ホタテ輸出「脱中国シフト」で習近平に完全勝利「今さら欲しがっても誰が売るか!」
3
紹介状ナシで大病院に行くと「特別料金」が発生/医者が教えたがらない簡単に「医療費が節約できる」裏ワザ10選〈病院編〉
4
【サッカー名選手秘話】中田英寿は「高校で別人になった」かつての仲間が明かした「激変」
5
「リチャードは劣化型サトテル」阪神ファンが揶揄する巨人「岡本和真の代役」本当の実力