「清純派女優」とかけて「埋蔵金」と解く。そのココロは「どちらも本当に存在するのか、眉唾ものでしょう」。
別に永野芽郁のことをどうこう言いたいわけじゃなく。むしろ今回、話題にしたいのは「埋蔵金」の方だ。
いわゆる「隠された財宝」の噂や伝説の類は、世界各国に存在する。「ナチスの黄金列車」や「海賊・黒髭の財宝」など、小説や漫画・アニメの題材として使われることは多い。我々日本人にとってなじみ深いのは「徳川埋蔵金」だろう。
その昔、TBSで放送されたバラエティー番組「ギミア・ぶれいく」の企画で、糸井重里がチームの中心となって「徳川埋蔵金」を発掘するプロジェクトをやっていた。これを覚えている昭和世代は多いのではないか。
発掘作業の様子は約2年半にわたり、計10回放送されたが、思わせぶりなナレーションで気を引くも、結局は不発に終わる。しまいには「どうせ今回も見つからないんだろ」と高を括るようになり、それでも「もしかしたら」と、半分期待しつつ見ていたものだ(最終的に発掘されなかったわけだが…)。
そんなことを思い出したのは、先日の「週刊さんまとマツコ」(TBS系)に「プリンセス天功」こと「二代目・引田天功」が出演していたから。くっきー!(野性爆弾)にエスコートされて登場したプリンセス天功だったが、久しぶりに見たその姿は、さゆり(かつみ・さゆり)もビックリなつけまつ毛で、インパクト抜群。
現在、一部SNS上で話題になっている「天功埋蔵金」の真相を解明するために、ご本人が登場したとのこと。そんなことが話題になっているとは知らなかった。
この「天功埋蔵金」は、実際に「22年前から埋めていた」そうだ。ご本人いわく、海外公演などで手に入した莫大なギャランティーの使いみちを、当初こそ、
「山買ったり、船買ったり、車買ったり、ホテル買ったり、別荘買ったりしてたんですけど」
だそうなのだが、
「私は皆さまにイリュージョンで楽しんで頂くじゃないですか。私も何か楽しみたいなと思って、見つけた人の喜びを見てみたいと思って」
そんな理由で日本国内の6カ所に埋めたと明かしたのだった。
その金額はくっきー!によれば「松ちゃん(松本人志)の年収くらい」とのことだから、「活動休止中である今の」という前置きがなければ、相当な額だ。
しかも発掘者が税金などで困らないよう、「全部、私の弁護士さんの住所(連絡先)を書いて(書類が一緒に入れてある)」と、至れり尽くせり。
で、「埋めた場所」のヒントになるとのことで、プリンセス天功の半生が語られたのだが、どれもこれもちょくちょく音声が消されるような、「昭和だから」のひと言では済まされない、衝撃的な話ばかり。このエピソードの数々こそが「財宝」だと思うが、いよいよ次回(6月8日)の放送では「遂に、天功埋蔵金の在処に迫る!?」とのことだ。
この引っぱり方と、思わせぶりなナレーション&テロップは、昔から変わらないTBSの悪い癖だが、視聴者としてはワクワクしてしまうのも確か。
やはり「埋蔵金」という言葉には「清純派女優」と同じく、男のロマンがあるのだ。
(堀江南/テレビソムリエ)