6月21日から地震が相次いでいる。鹿児島県のトカラ列島近海では、23日も十島村の悪石島で震度4の揺れが観測されるなど、震度1以上の地震がこれまでに170回以上も発生した。
トカラ列島近海では、過去にも数年に一度の頻度で地震が続発しており、2023年9月には震度1以上の地震が346回、発生した。
オカルト界では「7月5日に日本を襲う大災害が起きる」との説が広まり、その「カウントダウン」にシンクロするかのように、微小地震が立て続けに発生している点が興味深い。
流説の根拠となっているのは、1999年に出版された漫画「私が見た未来」掲載の予知夢だ。著者のたつき諒氏が「2025年7月に壊滅的な津波が日本を襲う」という夢を見たと明かしている。同書は6月17日トーハンの週間ベストセラー(エンターテインメント)で1位を獲得。7月5日が近づくにつれ、日に日に関心は高まっている。
実はオカルトマニアが手を伸ばす、もうひとつの書籍がある。青森県のリンゴ農家・木村秋則氏による「地球に生まれたあなたが今すぐしなくてはならないこと」だ。
木村氏は自然栽培(無農薬・無施肥栽培)の第一人者として知られる人物で、世界で初めて無農薬でのリンゴ栽培に成功し、1990年代半ばに「奇跡のリンゴ」と呼ばれる成果をあげ、自然栽培の普及への道を開いた。
木村氏は自身の講演や著書の中で、UFO体験を繰り返し語ってきた。リンゴ畑で作業中に突然、音もなく浮遊する飛行物体に囲まれ、そのまま「両脇を抱えられて」機体内に連れていかれたという。そこで宇宙人から巨大な板状の「地球カレンダー」を見せられ、最後の1枚が「2025年」の数字を指し示していたと明かしている。
ほかにも「2025年に緑の彗星が現れて、地球はとんでもないことになる、と告げられた」というが、これはアメリカの先住民ホピ族も、同じ2025年に「青い星の落下が地球の終焉をもたらす」と予言。見事に一致する。
都市伝説系のサイトや個人ブログには「7月5日の大地震が2032年地球終焉の始まり」などという見出しが躍っている。人間は古来より「未来を覗き見る物語」に心を奪われてきた。「予知夢」「地球カレンダー」「ホピ族の青い星」というキーワードが重なることで、奇妙なリアリティー感が生み出されている。
7月5日まであとわずか。はたして平穏な1日になるのか、それとも都市伝説が紡いだ「地球破滅の序章」に身を置くことになるのか。どちらのシナリオを信じるかは、あなた次第だ。
(ケン高田)