スポーツ
Posted on 2025年07月08日 17:00

矢野・堂林・羽月も…広島カープ「国歌斉唱中にヘラヘラ笑い」が大問題になった「アキレたプロ意識」

2025年07月08日 17:00

「緒方孝市監督時代だったら、絶対に許されなかっただろう」
「新井貴浩監督になってから、明らかにチームの規律が緩んでいる」
 指揮官の管理意識に疑問符がつけられる事態となっているのは、広島カープの「国歌斉唱」騒動である。

 それは7月5日の試合前の光景だった。球場に響く国歌斉唱の場面で、巨人の選手は全員が直立不動の姿勢を保ち、整列も乱れず、真剣な表情で臨んでいた。ところが広島の野手陣の態度はそれとは正反対に、大いに問題視されたのである。

 国歌斉唱中に笑顔を浮かべ、列は不揃いで、視線があちこちに泳ぐ。そんな選手が広島にいた。実際に映像に映り込んだ選手のうち、大盛穂、上本崇司、羽月隆太郎、堂林翔太、石原貴規、野間峻祥、矢野雅哉、赤松真人らが緩んだ態度をとっていた。

 一方ではファビアン、モンテロ、秋山翔吾、田中広輔、末包昇大、中村奨成らは背筋を伸ばし、姿勢を保っていたとされることを付け加えておく。

 Xやファンコミュニティーサイトには、厳しい言葉が並ぶ。
「国歌斉唱の時にヘラヘラするのは見ていて情けない」
「その歳で注意されないと分からないのか」
 試合中の行為とは異なり、国歌斉唱という儀礼的な場面での振る舞いがここまでクローズアップされるのは異例のことだが、それだけに公の場に立つプロアスリートとしての態度が問われているということだ。

 なお、広島の選手が国歌斉唱中に緩んだ態度を見せるのは、今回が初めてではないとの指摘がある。半ば「常態化」していたのかもしれない。

 同様の指摘は他球団にも存在する。楽天や日本ハムの選手が国歌斉唱中に笑いをこらえるような表情を見せた映像が、TikTokで拡散。日本ハムでは2020年7月に杉谷拳士が全力で熱唱する姿に、清宮幸太郎が吹き出しそうになる様子が中継され、こちらも「儀式的な場面でふさわしくない」と問題視された。

 MLBやNFLでも、国歌斉唱は選手の姿勢が如実に現れる場面として、繰り返し議論になっている。とりわけNFLでは2016年、コリン・キャパニックが人種差別への抗議として国歌斉唱中に膝をついたことから、「ニーリング」行為が全米的な論争に発展した。MLBでもブルース・マックスウェルが、同様の抗議を行っている。

 このように、国歌斉唱というわずか1分ほどの儀礼が、選手やチーム、ひいては社会に対する姿勢を問われる象徴となることは、決して珍しくない。特にテレビ中継や大型ビジョンで映る場面であることを考えれば、その影響は小さくないからだ。

 広島の選手は、自身が「カメラに抜かれる立場」であることを認識し、巨人の選手のようにプロとして恥じない態度で臨むことが求められる。名誉回復のためにはまず、こうした基本的な所作を見直すことから始めるべきではないか。

(ケン高田)

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