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記事全文を読む→ホントーク〈五木寛之×綿矢りさ〉(1)90歳まで病院に行ったことがない
遊行期 オレたちはどうボケるか
五木寛之/990円・朝日新書
人生100年時代というけれど、長生きするほど心身の衰えやボケなど悩みは尽きない。生涯をいかに楽しく生き抜くか─。直木賞作家で92歳の五木寛之氏と綿矢りさ氏が「老いとの向き合い方」について語り合った。
綿矢 五木先生には金沢市が主催する「泉鏡花文学賞」の選考委員にお声がけいただき、選考会や授賞式でお目にかかる機会が増えました。
五木 僕は今年の9月で93歳になるんですよ。最年少の綿矢さん(41)に選考を手伝っていただいて、賞が若返りました(笑)。
綿矢 まず、健康に関してお聞きしたいと思います。私は健康にすごく興味があって、20代後半から毎年、人間ドックに行っています。普段も気になるところがあると、すぐにお医者さんに頼るタイプですが、先生はいかがですか。
五木 僕は90歳になるまでは、歯科医以外、まったく病院に行ったことがなかった。だから「戦後80年、病院に行かなかった」って自慢していたんですが。
綿矢 それはすごいですね。子供の頃からお丈夫だったんですか。
五木 いや、体が弱くてね。大人になってからも肺気腫や、ひどい偏頭痛を何度も。
綿矢 肺気腫でも病院に行かれなかったんですか。
五木 肺が弾力を失って、息を全部吐ききれなくなったので、いろいろ自分流の呼吸法を試してみたんです。
綿矢 偏頭痛はどういう方法で克服されたんですか。
五木 偏頭痛は気圧の変化にすごく影響されるんです。それで毎日、新聞の全国気圧配置図を見てね、低気圧がいつ東京にくるかを調べたんだ。すると、標準の気圧からガクッと低気圧に変化する時、偏頭痛が起きることがわかったんです。それでそんな日は仕事の量を減らしてね。血管が広がると頭痛が出るので酒を飲まない、風呂にも入らないようにするなど、気圧の変化に合わせた生活を送るようにして解決したんです。
綿矢 そこまでご自分の体と向き合われるのは、すごいことです。以前、先生から目や耳など体のさまざまな箇所を毎日100回くらいトレーニングされているとお聞きしました。今回の本でも朝、食卓についたら、目から15センチくらいのところに腕時計を持ってきて、窓の外に見える150メートルぐらい先の樹木と交互に見比べる方法などを紹介されています。
五木 僕は「健康法」ではなく「養生法」と言ってるんです。遊びですから。
ゲスト:五木寛之(いつき・ひろゆき)1932年、福岡県生まれ。作家。朝鮮半島で幼少期を送り、引き揚げ後、52年に上京して早稲田大学文学部露文科に入学。57年に中退後、編集者、ルポライターなどを経て、66年「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞、67年「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞、76年「青春の門 筑豊篇」ほかで吉川英治文学賞、02年、菊池寛賞、10年「親鸞」で毎日出版文化賞特別賞を受賞。22年より日本藝術院会員。
聞き手:綿矢りさ(わたや・りさ)1984 年京都府生まれ。早稲田大学教育学部卒業。01年「インストール」で文藝賞を受賞しデビュー。04年「蹴りたい背中」で芥川賞を受賞。12年「かわいそうだね?」で大江健三郎賞、19年「生のみ生のままで」で島清恋愛文学賞を受賞。「勝手にふるえてろ」「私をくいとめて」など著書多数。
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