事件
Posted on 2025年11月28日 16:30

【宮崎ヒットマン裁判続報】六代目山口組系幹部に告げられた「懲役30年」求刑の意味と「対応の変化」

2025年11月28日 16:30

 11月26日、宮崎地裁で、昨年9月に発生した六代目山口組(司忍組長)系の吉井誠幹部(写真)が、池田組(池田孝志組長)系組員を射殺した抗争事件の裁判員裁判が結審した。裁判ではこれまで、銃刀法違反の「発射罪」が争点となっており、この日の検察からの論告、弁護側の最終弁論でも「発射罪が成立するか否か」に時間が割かれることになった。

 そんな中、業界で大きく話題になったのが、検察の求刑が「懲役30年」になったことだった。ヤクザ業界に詳しいジャーナリストが語る。

「この事件は山口組の分裂抗争に起因する抗争ですが、これまでにも銃器を使用した射殺事件、いわゆるヒットマン事件は多発してきました。ですがその場合、過去の例は求刑は無期懲役が多かった。業界的な言い方をすると、今回は、非常に『安い』求刑だったのです」

 例えば2016年5月に岡山市で発生した、分裂抗争下の最初のヒットマン事件と呼ばれる、池田組・高木昇若頭の射殺事件では、実行犯となった六代目山口組・三代目弘道会系の山本英之元組員には、一審で無期懲役の判決が言い渡され、有期刑相当とした弁護側の控訴、上告も棄却され、翌17年12月に刑が確定した。同様に、19年11月の神戸山口組(井上邦雄組長)・古川恵一幹部射殺事件でも、ヒットマンだった六代目山口組・二代目竹中組系の朝比奈久徳元組員も、無期懲役の実刑判決が確定している。

「実は宮崎の事件では、吉井幹部側と亡くなった被害組員の遺族との間で示談が成立していました。裁判では、遺族が被害賠償金2000万円を受け取り、吉井幹部への厳罰を望まない旨が伝えられていました。検察としても無視できる要素ではなく、求刑に反映されたのでしょう」(前出・ジャーナリスト)

 弁護側はこれに加え、吉井幹部がみずから119番通報を試みていたことや、近隣住民にも警察、救急通報を依頼し、自身は警察官が現着するまで拳銃を手放し待機していたことなどから、さらに減刑要素があるとして、懲役20年の刑が相当だと訴えた。

 最終陳述に立った吉井幹部は、これまで貫いてきた黙秘の対応から一転、「一言、申し上げたい」と閉じ続けたその口を開いた。

「亡くなられた被害者のご冥福を祈りたい」「私の示談の求めに応じてくれたご遺族に感謝する」「近隣住民のみなさまには多大なご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした」

 裁判員の目にはどう映ったのだろうか。

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