社会
Posted on 2026年01月13日 07:45

山火事だけじゃない…冬の商店街に潜む「空き店舗が火災被害を拡大させる」危ない実態

2026年01月13日 07:45

 空気が乾燥したこの冬、日本各地で山火事が発生し、大きなニュースになっている。いや、山火事だけではない。北海道江別市の商店街ではオートバイ販売修理工場から出火し、周囲に延焼。商店街の建物9棟が燃える大規模被害につながった。幸いケガ人はいなかったものの、密集した木造建物と空き店舗の混在が、火の勢いを助長した可能性が指摘されている。
 商店街は昭和レトロな街並みで、理容室や飲食店、美容室など営業中の店舗がある一方で、空き店舗も存在する状態だった。この空き店舗が被害拡大の一因になりうる理由は明白だ。まず人がいないことで、初期消火が遅れる。

 営業中の店であれば火災発生と同時に消火器や水で対応できるが、空き店舗では火が大きくなるまで誰にも気付かれない。さらに空き店舗は管理が行き届かず、防火設備が老朽化していることが多い。そのため火の勢いを抑えられず、隣接する建物へ延焼しやすくなる。

 大阪・通天閣近くでも1月9日に火災が発生したが、こちらは観光地で営業中の店舗が入っており、空き店舗だけではなかった。それでも密集したビル構造や老朽化した設備が、火災被害を大きくする要因となった。

 火災の被害拡大は「空き店舗=悪」という単純な話ではない。しかし空き店舗が多い商店街では「人が少なく初期対応が遅れる+設備老朽化+建物密集」という三重のリスクが発生しやすい。冬の乾燥と寒さがこれに拍車をかけ、商店街火災は小規模でも大きな被害につながる可能性が高いのだ。

 こうしたリスクを減らすには、空き店舗を含めた防火設備の点検・維持を徹底し、消火器や火災報知器の配置や動作確認を行うこと。あるいは商店街全体で避難訓練や初期消火のルールを整備すること、冬の乾燥時期には火の取り扱いに注意することが重要となる。日頃の準備と管理によって、火災発生時の被害拡大を抑え、地域の安全を守ることができるのだ。

(カワノアユミ)

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