政治
Posted on 2026年04月11日 10:01

「イランを“石器時代に戻す”どころではない」米軍最強・第82空挺師団の戦闘力(2)ノルマンディー作戦で大成功

2026年04月11日 10:01

「米軍最強部隊」の歴史は第一次世界大戦中の1917年にまでさかのぼる。当時は歩兵師団として創設された。終戦後に解体されたが、第二次世界大戦を受けて陸軍初の空挺師団へと改編。44年の「ノルマンディー上陸作戦」では、圧倒的な戦闘能力を誇示した。

「ドイツ占領下のフランスで、闇夜にパラシュートで降下。交通の要衝であったサント=メール=エグリーズを占拠し、連合軍として初の解放を成し遂げました。ドイツ軍の猛烈な反撃にあいながらも、増援や通信ルートを完全に遮断。敵地に降り立っても揺るがない不屈の精神と、空挺作戦が実戦で有効であることを証明。その即応能力の高さで、第82空挺師団の愛称である『オール・アメリカン』を世界中に轟かせました」(軍事ジャーナリスト)

 第二次世界大戦後もベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争などの最前線に投入されてきた。中でも脚光を浴びたのは、89年の「パナマ侵攻作戦」でのこと。

 大規模なパラシュート部隊が首都の玄関口トクメン・トリホス空港に降下。わずか1時間足らずで制圧する。最高権力者マヌエル・ノリエガ将軍を追い詰める決定的な役割を果たした。

 近年のウクライナ情勢下では、直接の軍事介入こそ控えているものの、NATO(北大西洋条約機構)加盟国の防衛のため、ポーランドに派遣。ロシアに対する強力な抑止力として、その存在だけで「盾」としての役割も担ってきた。

 混沌の渦中にあるイランで、第82空挺師団の派遣を選択した戦略的狙いはどこにあるのか。

 山田氏はこう指摘する。

「トランプ大統領は『数週間以内の徹底攻撃』を示唆していますが、泥沼化が予想される本格的な地上戦は米軍にとっても避けたいシナリオです。そこで重要になるのが、第82空挺師団というカードの投入。すでに周辺海域には、海兵隊を擁する強襲揚陸艦『トリポリ』が到着し、後続の『ボクサー』も本国を出港しました。イランに対して『いつでも実行に移せる』という実効的な抑止力を示し、対話を有利に進めるための最大級の軍事的圧力といえます」

 それでも最強の切り札を切った裏で、トランプ大統領の思惑通りには進まない、深刻な“異変”が国内で起きていた‥‥。

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