例えば、こんな場面を想像してほしい。休日の昼下がり、渋滞を避けようと、カーナビが案内した田畑の間の脇道へ入る。一般に使われている道で、車同士がすれ違える程度の幅はある。だが速度を指定する標識や標示、中央線、車両通行帯はなく、中央分離帯や柵も...
記事全文を読む→大阪・梅田「東通り」から若者が消えた!「映え」より「レトロ大衆酒場」「昔の街」を求めて集団大移動
先日、大阪・梅田駅周辺を歩いていて、ふと違和感を覚えた。かつては昼間から酒を飲む客で賑わっていたはずの東通りが、昼下がりになると人影がまばらに。一方、大阪駅前第3ビル、第4ビルを覗けば、昼飲み客でしっかり賑わっている。同じ梅田なのに、なぜここまで差がついたのか。
そもそも梅田で昼飲み文化が盛り上がったのは、コロナ禍がきっかけだった。夜の営業が制限され、「飲むなら昼」という動きが広がった。東通り商店街には昼飲み客が流れ込み、一時期は若者の姿も目立った。しかしコロナ禍が終わり、夜の繁華街が復活すると、昼飲み客は減少。そこに残ったのは、若者向けの店ばかり……そんな印象を受けるのだ。
「以前と違って、映えの定義が変わってきたんですよね」
こう話すのは、梅田の飲食店を利用する20代の女性だ。
「数年前からレトロブームで、昔ながらの大衆酒場や立ち飲み、雑然とした路地の方が新鮮に映る。そういう店が実際には安いし、ちゃんとした料理を出してくれます。食べ放題とか飲み放題とかじゃなくてもいいんですよ」
若者を呼ぼうと若者向けの店を増やしたら若者が求めないものに…
大阪駅前ビルが昼飲み客を集め続けている事実は、この現象を象徴している。安い、古い、雑然としている、一人でも入りやすい、昼から飲める。こうした昔ながらの要素が、今の若者には逆に新鮮なのだ。
東通りで起きているのは、「若者の酒離れ」だけではないのではないか。若者を呼ぼうとして若者向けの店を増やした結果、若者が求めていた「昔ながらの大阪らしさ」が薄れてしまった。さらには、かつて昼飲みを支えていた中高年客も戻ってこない。
街が若者を追いかけた結果、若者は別の場所に「昔の街」を探しに行っている。なんとも大阪らしい、皮肉な光景である。もし東通りが再び昼から賑わう街になるとしたら、それは古い大衆酒場や立ち飲みが似合う、あの雑然とした大阪らしさを取り戻している時ではなかろうか。
(カワノアユミ)
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