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Posted on 2026年09月02日 06:45

アニメソング1000曲の女王・堀江美都子が明かしたフィリピンの国民的アニソン「ボルテスV」の異常な熱狂

2026年09月02日 06:45

 日本のアニメ、漫画、ゲーム、映画、音楽といったコンテンツのみならず、食、ファッション、伝統文化、観光までひっくるめて「クールジャパン」と呼ぶ。これらの海外展開・発信を促進するため、2013年に関連企業や事業に政府資金を中心に出資する官民ファンドとして設立されたのが「クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)」だ。
 しかし、これまでに1300億円を超える巨額の投資を行いながら、累積赤字が540億円に達したことから、機構は廃止の方向となっている。
 
 結局、当時の安倍政権が若者やオタク層からの支持を得るために「君たちの好きなものを、我々は応援しますよ」ってやり出したものの、堅物な偏見持ちの「こんなもんばかりが日本の文化だと思われるのは心外」とかいう意見も汲み取って幅広くやったら、的を絞れなくて失敗しちゃった、ってのがオチだろう。
 だいたい官公庁のエリートたちに、サブカルの真の良さなんて理解できないだろうし(偏見)。きっと出資の目利き力不足から、一部の有力企業や的外れなベンチャーへ無駄金が流れたに違いない。あくまで想像だけど。

 ということを考えていたら、先日放送された「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」(テレビ朝日系)で「令和の今あえて表彰したい!『昭和歌謡最強ソング大賞』」をテーマに、令和世代の博士ちゃんたちが、数々の昭和の名曲の中から、「イントロ部門」「歌詞部門」「衣装部門」など全8部門の大賞を発表。そして「アニソン部門」において、実に興味深い話があった。
 
 1977年に放送されたロボットアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」は、ほぼ同時期に放送されたフィリピンでは国民的な人気を得て、最高視聴率58%を記録。その主題歌「ボルテスVの歌」は今も歌い続けられるほど、かの地において「国民的アニソン」となっているというのだ。

 番組ではこの「ボルテスVのうた」を含めて1000曲を超えるアニメソングを歌い、「昭和のアニソン女王」と呼ばれる堀江美都子にインタビュー。フィリピンでの「ボルテスV」人気について、
「当時の(独裁政権下だったフィリピンの)政治的な情勢っていうのがあったんだけど、そこに『ボルテスV』のストーリーが重なっていたんだと思う」
 そう語る堀江だったが、あまりの熱狂ぶりに、当時の政権が「ボルテスV」の放送を禁止したというから、相当なものだ。

フランスで「グレンダイザー」を放送したら最高視聴率100%を記録

 ちなみに堀江がフィリピンでコンサートを行う際は、入国審査が「顔パス」だったり、会場へは白バイが先導して向かったりと、国賓ばりの扱いなんだそう。

 そういえば、かつて「UFOロボ グレンダイザー」が「Goldorak(ゴルドラック)」と改題されてフランスで放送され平均75%、最高100%の視聴率を記録。子供たちのあまりの熱狂ぶりに反し、親、教育者、知識人らは「子供に見せたくない番組」に挙げたと聞いたことがある。

 どちらもSNSもネットもなかった時代に、日本のアニメが外国で大人気となった話だが、結局、サブカルなんてものは好き者たち各々が見つけて同志が集まり、大きなうねりが生まれて現象や文化になるものなのだ。
 そこに国籍や人種は関係ない。ましてや国が介入しようなんて、おこがましい話。むしろ国や「権威ある方々」とやらが「あんなものは害悪だ」と言ってくれた方が盛り上がるものなのだ。

(堀江南/テレビソムリエ)

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