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記事全文を読む→大谷翔平にロバーツ監督が「二刀流封印」のススメ!ベーブ・ルースと共通する「7年目の壁」
ドジャース・大谷翔平の二刀流復活が白紙となった。ロバーツ監督が明らかにしたものだが、地元紙ロサンゼルスタイムズが紹介したロバーツ発言の後半部分は、かなり意味深だ。
「現在のわれわれのチーム状況を考えれば、先発投手陣は明らかに強みになっている。一方で、ショウヘイの打者としての価値はものすごく大きい。だからその価値をどんな形であれ、損なうわけにはいかない。もし投げることによって打撃に影響が出る可能性があるのなら、そこまでして投げさせるのは割に合わない」
「私にとって、彼が打者として100%の状態でいることは非常に重要だ。一方、投手として100%であることについては、現在の投手陣やチーム全体の戦力を考えれば、そこまで重要だとは思っていない。もちろんどんな形であれ、彼の健康を損なわせたくはない。ただ、私にとって非常に重要なのは、彼が打席に立ち続けることだ」
「もちろん、競技者としてショウヘイは投打の両方をやりたいと思っているし、私はその気持ちを尊重している。私がいま話していることによって、彼が二刀流選手であるというアイデンティティーが変わるわけではない。ただ、ショウヘイ自身も、現在のチームの戦力構成(注:ロースターを意訳)をよく理解している。どこが充実していて、どこに戦力が必要なのか。そして自分自身がこのチームにとってどれほど大きな価値を持つ選手なのかも十分に理解している。それらを踏まえた結果が、何を意味することになるにせよ」
このロバーツ発言、実は1920年にヤンキースが「元祖二刀流」ベーブ・ルースに突きつけた「投手封印令」とピタリ一致しているのだ。
ルースが打者に専念したのは1920年のシーズン中、メジャー7年目の25歳だった。1914年から1918年までルースはレッドソックスの先発投手として活躍、投手と打者の二刀流は1918年と1919年の2シーズンのみである。
ルースが移籍した1920年、ヤンキースはカール・メイズ(26勝)、ボブ・ショーキー(20勝)、ジャック・クイン(18勝)の先発3本柱だけで64勝を挙げるなど、投手6人が大活躍。ルースはわずか1試合の先発、4イニングを投げて1勝にとどまった。
ヤンキースはルースをわざわざ投打二刀流で使う必要がなく、打者に専念させた結果、打率3割7分6厘、54本塁打、137打点(MLB公式記録)の打撃成績を残す。本塁打記録を塗り替え、ヤンキースの1921年、1922年のアメリカン・リーグ優勝、1923年のワールドシリーズ制覇の原動力となった。
ルース自身も移籍の前年に「4日に一度投げるより、毎日打席に立っていた方がチームの勝利に貢献できる」と打者専念について前向きに語っている。
三度目のトミー・ジョン手術で再起した選手はいない
ロバーツ発言はルースのように、大谷が自ら「二刀流封印」宣言するためのボールを投げたように読めるのだ。
大谷が訴える右上腕二頭筋の違和感は、二度の手術を受けた右肘の状態が良くないことを意味する。上腕二頭筋は力こぶを作る筋肉で、背中の肩甲骨から肘関節を通り、肘から先の前腕部(橈骨)にくっついている。球を投げた反動で肘と腱が伸び切らないよう、肘関節にブレーキをかける役目があるのだ。
その上腕二頭筋が張るということは、投球の反動で右肘が悲鳴をあげているサイン。ここで左膝、右肘に加えて上腕二頭筋まで痛めてしまうと投球の際に肘から先の前腕が伸びきってしまい、再手術して補強した右肘の腱が最悪、断裂してしまうおそれがある。
右肘と腱を再び痛めた場合だが、三度目のトミー・ジョン手術やハイブリッド手術を受けて再起したメジャーリーガーは1人もいない。ルースはメジャー7シーズン目でマウンドを去った。大谷も手術後で打者に専念した2019年と2024年を除けば、今季は二刀流7シーズン目。大谷は球聖ルースと同じ「7年目の壁」にどんな結論を出すのか。
(那須優子)
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