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記事全文を読む→J1町田ゼルビアの解消されない「2つの落とし穴」試合後はサポーターが最寄り駅まで徒歩1時間
8月に開幕したサッカーJ1では、町田ゼルビアがロケットスタートに成功。本拠地開幕戦となった第5節(9月2日・川崎戦)でも2−1と逆転勝ちした。開幕直後にW杯北中米大会でも活躍したFW小川航基を、年俸4億円以上の複数年契約で獲得。この試合では途中出場ながら6分間で2ゴールを決め、国内組とのレベルの違いを見せつけた。
「活躍しないとヤバイですから」
小川はそう言って満面の笑みを浮かべた。
試合後には川崎の長谷部茂利監督が、
「(審判に)ミスジャッジが。(町田のプレーで)ゴール前で相手を摑む、見ていないところでぶつかる、そういうのは危険だからやめてもらいたい」
と町田のダーティーなプレーにクレームをつけていたが、これは完全に負け惜しみ。開幕してまだ5試合とはいえ、町田のイエローカードはわずかに2枚だ。最も警告の多い浦和は、11枚ももらっている。
オランダリーグで3季を過ごした小川は、町田からの獲得オファーに最初は難色を示していた。サッカー選手にとってその価値を格段に上げる「代表招集」にあたっては、イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランスの、
「欧州5リーグで主力であること」(森保一監督)
が第一条件。欧州からJリーグへの復帰は、ほとんどの選手が敬遠しているのが現状だ。それでも小川が町田の移籍を決断したのは、
「たくさんゴールをとって、4年後のW杯出場に最も近い場所」
という理由からだ。
観客が1万人近くになると極端に環境が悪くなる
町田の親会社はIT大手サイバーエージェント。2018年10月に11億4800万円で買収した。2022年には国立競技場を手掛けた世界的建築家の隈研吾氏に設計を依頼したクラブハウス(練習場)が完成した。本拠地GIONスタジアム(最大収容1万5489人)の拡大工事や管理費用なども全て、親会社が負担した。
クラブの売り上げは買収当初から9倍となる、約69億円に拡大し、笑いが止まらない。
そんな町田にも「落とし穴」がある。GIONスタジアムは町田市中心部ではない小高い丘の上(野津田公園)にあるためWi-fi環境が劣悪で、町田の試合が開催される時には文字通り「陸の孤島」となるのだ。
9月2日の試合は9021人の入場者だったが、
「観客が1万人近くになると、極端に通信環境が悪くなる」(サッカー担当記者)
その状態は今季も全く変わらない。
そしてスタジアムの最寄り駅(小田急線・鶴川駅)からは、徒歩で1時間以上もかかる。
「サイバーエージェントの藤田晋オーナーのポケットマネーで整備されたシャトルバスが移動手段となりますが、今も試合後に徒歩で帰るサポーターは多いです」(前出・サッカー担当記者)
強くはなっても、頭の痛い「落とし穴」は健在なのだった。
(小田龍司)
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