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記事全文を読む→「死亡事故率No.1」の50代ライダーに刺さるホンダ「新型CB400スーパーフォア」399ccの絶妙な性能
信号待ちからの発進で、クラッチミートがぎこちない。渋滞のたびに左手が重くなる。若い頃はなんでもなかった大型バイクの車重が、年齢を重ねると停車や取り回しのたびに体へのしかかってくる。思い当たるライダーは少なくないだろう。
警視庁の統計によると、2025年に都内で二輪車乗車中に亡くなった35人のうち、年代別で最も多いのは50代だった。過去5年平均でも50代が多く、事故類型では単独事故が過去5年平均で31.2%と最も高い。
ただしこれは、ライダー人口や走行距離を加味した事故率ではない。警視庁はリターンライダー向けの「セーフティライディング・スクール」を開催し、埼玉県警などは体験型の安全運転講習会を設けている。久しぶりにバイクへ戻る人には、現在の技量を確かめ直す場が用意されているのだ。
そうした中、ホンダが4年ぶりに「CB400スーパーフォア E-Clutch」を復活させた。教習車としても親しまれたスーフォアは、2022年に施行された国内の排出ガス規制を前に、生産を終えている。新型は直列4気筒399ccを搭載し、価格は99万8800円。8月21日の発売から約2週間で、年間販売計画4600台の約59%にあたる約2700台を受注した。
新型の目玉は、車名にもある「Honda E-Clutch」だ。発進、変速、停止時にクラッチレバー操作を不要にする電子制御機構で、必要なら従来どおり手動でも操れる。ホンダ自身が渋滞時の疲労軽減を利点に挙げており、ギアを自分で選ぶ手応えを残しつつ、渋滞や低速走行でのクラッチ操作を減らせる。
「ウルフシルバーメタリック」が受注の46%を占めたのは…
399ccという排気量も絶妙だ。街乗りやツーリングでは十分な余裕があり、直列4気筒ならではの高回転の快音は健在。開発責任者の中村拓郎氏は「日常の街乗りから休日のツーリングまで必要にして十分な性能を発揮し、ファンライドを純粋に味わえるクラス」と語っている。100万円を切る価格設定は、本気の一台として手を伸ばしやすい。
色の人気も興味深い。全4色のうち「ウルフシルバーメタリック」が受注の46%を占めた。ホンダによれば、1980年代に北米レースで活躍したCB750Fのカラーリングとストライプをモチーフにした色だ。
銀と青の配色はフレディ・スペンサーが駆ったマシンにちなみ、通称「スペンサーカラー」として親しまれてきた。購入者の年齢構成は公表されていないが、注文の半数近くがこの色に集中した事実は、最新装備だけでなく、かつてCBシリーズに憧れた世代の記憶をも揺さぶった可能性をうかがわせる。
大排気量へと進むことだけが、バイク選びの答えではない。今の体力や使い方に合った一台を選ぶ。復活したスーフォアの好調な滑り出しは、400ccという選択肢が今も求められていることを示している。その象徴が、往年のCB750Fの面影をまとった銀色の一台なのかもしれない。
(ケン高田)
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