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記事全文を読む→噴火警戒レベルが発令された「箱根・大涌谷付近」を緊急レポート(2)周辺市民には不安が広がり…
実は、筆者は幼少期を箱根で過ごしたということもあり、3カ月余り前、箱根在住の古い知人からこんな連絡を受けていた。
「おい、上湯のあたりがすごいことになってるぞ!」
すぐに現場に急行した筆者は、その時にも前述した光景を目撃している。ただし、今回、再確認した印象では、一連の火山による地震活動の影響からか、噴気のエリアがいささか拡大しているように思えた。とにかく、あたり一面が地獄谷のような様相だったのだ。
もっとも、上湯地区の噴気は今に始まったことではない。もともと、箱根には大涌谷、早雲地獄、湯の花沢など、常に噴気の立ち上るエリアが存在している。そんな中、01年の活発な火山による地震活動の後に突如、新たな「地熱地帯」として出現したのが、この上湯地区の一角だったのである。前出の知人が明かす。
「ただ、出現当初はさほどの規模ではなかった。ところが11年の東日本大震災以降、噴気のエリアが木々を枯らしながら東から西へと徐々に移動し、その規模もジワジワと拡大してきている。そこへもってきての今回の火山性地震騒動。地元の人間は、大きな不安を口にしています」
実際、この新地熱地帯の直下1キロメートル圏内には、下湯温泉の代名詞となっている有名旅館のほか、平日でも観光客の絶えないポーラ美術館もある。さらに、上湯から1キロメートル余り離れた早雲地獄でも噴気に異変が見られるとの指摘もあるのだ。
早雲地獄の直下に旅館街や別荘街などが広がる強羅温泉の関係者もこう語る。
「早雲地獄を含む地熱地帯の噴気が特に勢いを増してきたのは、今年に入ってからのこと。時に空高く立ち上る噴気は、遠く小田原市や南足柄市でも確認されていると聞いています」
実は、筆者も大磯と小田原を結ぶ有料道路・西湘バイパスを通行中、箱根山のものと思われる噴気を目撃したことがある。筆者の第二の故郷ともいうべき箱根は大丈夫なのか──。
中でも気になる上湯地区の異変について、小田原市入生田にある神奈川県温泉地学研究所の竹中潤研究課長は次のように解説する。
「上湯の地熱地帯は、群発地震を起こす地下のエネルギーが作用して噴気を作り出しているもの。まさに生きている火山の証拠といっていい場所です。一帯の地面は熱く、深さ30センチで90度くらいの温度があり、立ち入るのは危険。我々もこの場所には注目しており、今後、活発化するようであれば、危険度は高まるでしょう。今の噴気が強まったり、さらに別の場所から噴気が出てきたりという現象が観測されれば、もう一段の警戒をしなければいけないと考えています」
世界的にも有名な観光地として発展を遂げてきた箱根。上湯「新地熱地帯」の水蒸気爆発や噴火の可能性は不明だというが、大涌谷を含め、箱根山が1日も早く平穏な日々を取り戻すことを切に望みたい。
◆ジャーナリスト 森省歩
アサ芸チョイス
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