壊滅状態の東京にトドメを刺すかもしれないのは、静岡県にある浜岡原発である。
「浜岡原発は東海地震の想定震源域のまさに真上に立地しています。もちろん格納容器は、固い岩盤の上に作られていますが、もし東海地震が発生したら、地震動による被害は否定できません。原子炉設備には非常用電源も含め、さまざまな配管が通っています。そうした補助設備が地震動でやられる可能性がある」(前出・村上氏)
さらに浜岡原発の真下に走っている断層が、最近まで活動しており、将来も活動する「活断層」である可能性も十分考えられるのだ。もし、南海トラフの巨大地震によって活断層が動いたら、それこそ深刻な事態が懸念されるのだ。
その浜岡原発には現在、巨大津波に備えて18メートルの防潮堤を建設中だ。
ところが、南海トラフでM9の地震が発生すると、わずか数分のうちに、なんと21メートルの大津波が襲うというのである。
「非常用電源が復旧する前に、かさ上げした防潮堤を乗り越え巨大津波が押し寄せたら、ガレキやヘドロでますます電源の復旧作業が遅れ、福島第一原発のように炉心溶融が起こるかもしれません」(前出・村上氏)
社会部記者が言う。
「浜岡原発がメルトダウンし、水素爆発でも起きたら、首都圏住民への影響は福島第一原発よりはるかに深刻でしょうね。浜岡原発から東京までの距離は188キロ。東京から200キロ離れた福島原発と、そう変わりはありませんが、東京は西風が吹くことが多いので、大量の放射性物質が首都圏に降り注ぐ。当然、首都圏に住む住民には避難命令が出されるでしょう。しかし東日本大震災の時とは異なり、住民の人口の規模や密度がまったく違う。はたして、先の震災の時のように、緊迫した状況下でも整然と避難行動を取ることができるか疑問です。パニックで住民同士が傷つけ合うような事態にもなりかねません」
ともあれ、今、我々ができる範囲では、どんな備えをしておけばいいのか。
「まず、『建物に殺され』てはしかたないので、家屋の耐震化を急ぐことです。そして、家具に殺されないようタンスなどの大きな家具の四隅を固定し、上からつっかえ棒のようなもので天井を支えるようにして、転倒を防止する。巨大地震は今すぐかもしれないが、10年後かもしれない。耐震化と家具の固定はやっておくべきです」(前出・渡辺氏)
地震の揺れそのものを生き抜けば、次に襲ってくるさまざまな危機を回避する光明も見えてくる。備えだけは万全にしておきたいものだ。
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