芸能
Posted on 2012年04月26日 11:00

吉本興業 芸人も凍りつく経営危機の深刻内幕(3)「ビッグネームが育っていない」

2012年04月26日 11:00

 だが現在の吉本には、来年度に向けて一筋の光明もある。年間40億円近い支払いに充てている償却額も、12年度で支払いは完了する予定で、13年度には黒字化も十分、達成可能だとの見方もある。
 しかしその一方で、不採算事業からの撤退と新規事業の参入については、依然として不透明な部分が多いのも事実だ。
 吉本は100周年を迎えるにあたって、特別公演を47都道府県と海外の100の会場で生中継したり、沖縄での「エンターテインメント・ビレッジ構想」など、地方自治体を巻き込んだイベント行事を企画しているが、地元ではあまり芳しい評判が聞こえてこない。
 沖縄では3年前から行っている「沖縄国際映画祭」が、
「今年は地元企業への根回しが足らず、地元企業から総スカンを食らったと聞いています」(芸能記者)
 昨年11月には、東京の「品川よしもとプリンスシアター」と大阪の「京橋花月」を相次いで閉鎖。
「テレビ業界自体が頭打ちですから、近年の吉本は劇場やイベントへ投資を行ってきましたが、いかんせん芸人が育っていない。劇場が振るわないのも本拠地である『なんばグランド花月』に行けばわかりますよ。80年代の漫才ブームに活躍したベテランがまだ舞台に立っていて、それ以外の若手はすぐに東京進出ですから、超新人か大ベテランしかいない。真ん中の層がいないんです」(制作会社関係者)
 これら危機的な状況に対し、吉本関係者はこう反論する。
「ギャラの遅配は手違いや勘違いによるもの。例えば、ギャラの交渉段階にあるものは、会社に入金があっても、交渉が正式に成立するまでタレントには渡らない。そこらあたりの勘違いがあるのではないか。仮にあったとしても、数百万円、数十万円のものでしょう。そんな金額で会社の危機を言うのはどうか。劇場の閉鎖は時代に即した形での赤字対策でもあるし、イベントや映画祭も将来的投資の一環」
 だが、芸能評論家の肥留間正明氏によれば、今回の経営危機は、吉本みずからが招いたものだという。「明石家さんまや紳助あたりを足がかりにして東京進出に成功し、以来約20年、その下の世代が育っていない。ナイナイやダウンタウンにしても40~50歳近くでしょう。テレビ番組を見れば吉本が“席巻”してる印象は受けるが、いかんせん小粒ばかり。その間やってきたことといえば、ギャラがせいぜい2万~3万円の安い若手を十把一からげにして大量に押し込んだ、つまり便利屋ですね。したがって、テレビ業界と併せ、先細りしていくのがせいぜいですね」
 年頭1月4日の「吉本興業創業100周年プロジェクト発表会見」の場で、昨年8月に引退した島田紳助への“早すぎる”復帰歓迎発言で“非常識”と批判を浴びた大崎社長。発言の意図は、やはりこういった苦しい台所事情を背景にした、わらをもすがりたい願望なのかもしれない。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    エンタメ
    2026年02月23日 12:00

    猫の病気といえば、やはり腎機能の低下による腎臓病と、人間と同じように糖尿病ではないかと思う。実際は腎臓病が圧倒的に多いようだが。ざっくりいうと、腎臓病はタンパク質の過剰摂取などによって腎機能が低下する病気。糖尿病は炭水化物などの摂り過ぎによ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    エンタメ
    2026年02月26日 06:45

    イオンが運営する電子マネーWAONのポイント制度が、3月1日より「WAON POINT」に一本化される。長年にわたってユーザーを悩ませてきた「2種類のポイント問題」がついに解消されることになった。実はこの問題の根っこは深い。もともとイオンに...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    エンタメ
    2026年02月27日 06:30

    あれから2カ月近くが経ってもまだ「燃え続けている説」がある。発端は2026年1月6日午前10時18分、島根県東部を震源とするM6.4の地震だ。松江市や安来市で最大震度5強を記録したこの地震は津波の心配がなく、表向きは「よくある規模の地震」と...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/2/24発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク