注目選手はまだいる。
「新入団の外野手、ニック(29)です。思いがけないところで打つかもしれない。野村監督は『ヒットはいらないから、ここで1本欲しいという時に本塁打を打ってほしい。(打)率なんてどうでもいい』と言っていた。2割2分そこそこで本塁打王になったかつてのランスみたいなのでええ、という口ぶりですよ」(安仁屋氏)
そんな見どころ満載の戦力に慎重な見方をするのは、OBの川口和久氏(現・巨人コーチ)らと「東京カープ会」を結成している広島ファンのスポーツジャーナリスト・二宮清純氏だ。
「とにかく14年連続Bクラスですからね。ファンもちょっと勝ったぐらいで浮き足立ってないですよ(笑)。ずっと裏切られっぱなしですから。野村監督は1年目もリーグ優勝すると言ったんですよ。昨年は9月に坂道を転げ落ちるような失速をした。(今年は好調といっても)マラソンにたとえると、20キロ、3キロまでトップだったといっても意味がないんですよね。勝負どころは8月、9月です。今年は巨人が出遅れたりして、どの球団にもチャンスがあると思います。上位争いの輪から引き離されずについていき、勝率5割前後で推移していけば、終盤にチャンスがあるかもしれません」
迫氏も同意見のようだ。
「正直、今は勝たなくていい。皆、騒ぎますから。すぐに(首位を)明け渡しましたが、それでいい。7、8月決戦に向けて、今は戦力の充実を図る時期です」
さらに二宮氏は、交流戦をキーポイントに挙げた。
「カープはよく、『鯉のぼりの時期まで』と言われますが、昨年は交流戦前に3つ貯金があったのが、交流戦後は7つの借金ができていた。10も負け越したんです。これが大きかった。今年は勝ち越しまではいかなくても、五分でいけるかどうかが、Aクラス入りの条件の一つですね」
「この2年間でやることはやった」と、下地を完成させた野村監督は、迫氏にこう決意を話したという。
「リーグ優勝しかない。3位になって(CSを)勝ち上がっていこうなんて、ゆめゆめ考えてませんよ」
迫氏が言う。
「75年の初優勝前は3年連続最下位で、前年とほとんど同じメンバーで突然、優勝している。今年はあの時の雰囲気を感じるんです」
最後に、ファン代表の風見は悲願を監督に託す。
「ルーキー野村が初勝利したDeNA戦を観戦したあと、カープファンが集まる広島お好み焼き屋で偶然、野村監督とお会いしまして、『このすばらしさをずっと続けてください』と言いました。優勝した暁には、91年と同じく、球場でのビールかけをやってくれるでしょう」
「破天荒野球で優勝じゃけぇ!」――監督、選手、ファンの大合唱が聞こえる。
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