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記事全文を読む→ニッポンの“CMシンデレラ”50年の名場面(4)「遠山景織子・南アルプスの天然水(1992年)」
信州の美しい風景をバックに、可憐な少女が胸キュンのコマーシャルで鮮烈に登場。92年にオンエアされた「南アルプスの天然水」の遠山景織子(40)のことだ。
──90年代のCM史に輝く名作ですが、せっかくなので今、一緒に観てみましょうか。
遠山 はい‥‥ちょっと恥ずかしいですけど(笑)。
──南アルプスの山道を、セーラー服のまま駆け抜けて行きます。
遠山 撮影の日は早朝から走りっぱなしでしたね。
──スレンダーなイメージがあったけど、意外に健康的なふくらはぎが画面に映っている。
遠山 中学ではバドミントンをやっていたので、筋肉がしっかりついていますねえ。撮影の時で14~15歳だから、まだ太い感じ。
──すれ違う野球部の生徒と、淡い恋心を思わせるシーンもあります。
遠山 実は何年か前にテレビの企画で、あの野球部員役の人との再会をお願いしたんです。ただ、その人が地元のエキストラさんだったので、消息はつかめませんでしたね。
──このCMで遠山景織子の名も広く知られることになりましたが、芸能界に入ったきっかけは?
遠山 私、東京の町田市の生まれで、そこから出ることは当時許されてなかったんですけど、友達とこっそり原宿へ行って、そこでスカウトされました。父には「町田の駅前で」と言ったんですが、すぐにバレちゃいましたね(笑)。
──ヒットCMに出たことの影響は大きかったと思いますが。
遠山 はい、普通に歩いていて「天然水!」と呼ばれたこともあります。それよりも、このCMに出たことで、「女優」の仕事をしたい、と強く思うようになりました。カメラの前で、ストーリーを表現することのおもしろさに目覚めたんです。
──それが93年の映画「高校教師」(東宝)につながった?
遠山 はい、ドラマ版を観ていたので、これはぜひオーディションを受けたいと事務所の社長にお願いしました。
──教師(唐沢寿明)と禁断の恋に陥る設定はドラマと同じですが、映画ではプールに飛び込む場面でみごとな一糸まとわぬ姿を披露。撮影時はまだ17歳で、脱ぐことへのためらいはなかったですか?
遠山 ヒロインの繭(まゆ)と先生の心があそこで一つになる大事なシーンなんです。台本を読んで、ここで脱ぐということはなくてはならないと感じていたので、抵抗はありませんでした。
──女優魂がすでに芽生えていますね。
遠山 いえいえ、オーディションの間も「なんて大根な演技なんだろう」と思いましたし、泣かないといけない場面でも涙が出てこない‥‥。
──現場は「涙待ち」の状態になりますね。
遠山 唐沢さんが私のもとに走ってきて「お前、悔しいだろ」って言ったんです。そのひと言で感情がウワーッとはじけて、涙を流すことができました。いつか私も、後輩にあんな的確なアドバイスができたらいいなと思いますね。
──今では「日本でいちばん美しい涙を流す女優」の定評もありますから、十分に模範になれるはずです。
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