社会

秋津壽男“どっち?”の健康学「インフルエンザの拡大を防ぐ加湿器の威力 湿度60%以上になるとウイルスが死滅する」

20160218aa

 前回は風邪に関するお話をしましたが、今回は全国的に流行しているインフルエンザについてお話をします。

 よくインフルエンザと風邪を混同する人が多いですが、初期の症状に大きな違いがあるのをご存じでしょうか?

 一般的に、風邪の場合は「咳が出る」「喉がムズムズする」「だるい」などの自覚症状が出るのが特徴で、体温も徐々に上がります。

 しかし、インフルエンザは多くの場合、突然の高熱から始まり一気に症状が悪化します。通常、毎年11月頃に始まり冬休みで小康状態となり、1月から3月にかけて流行のピークを迎え、春になると沈静化します。

 治療薬としては近年、タミフルが注目されていますが、他にもミレンザやイナビルなども有効な治療薬とされています。一部報道では、副作用について懸念されていますが、経験上、成人の場合には特に問題があるとは思えません。むしろ発症から48時間以内に服用すれば、かなりの効果が期待でき、放っておけば回復するまで4~5日かかる症状が、1日半ほどで改善します。また予防策として、毎年ワクチン接種をしている方も多いでしょう。希望者の人と話していますと、ワクチンの効き目が1年間と勘違いする人が見受けられますが、実際には毎年流行するウイルスが変わるために、それに合わせたワクチンを接種しているにすぎません。一度接種したワクチンの効用は長期間に及ぶので、継続的に毎年ワクチンを接種していると、種類の違う旧来型のウイルスが流行した場合、類似したウイルスのワクチンを以前に接種していれば、インフルエンザにならない可能性が高くなります。当然、新型インフルエンザの場合は、こうしたケースが当てはまりません。

 かつて第一次世界大戦時には、スペイン風邪がはやり多くの命が犠牲となりましたが、その後、第二次世界大戦以降は香港風邪が主流となりました。近年でもA型ウイルスやB型ウイルスなどに加え、鶏インフルエンザや豚インフルエンザが流行したのも記憶に新しいでしょう。このように、流行するウイルスによってワクチンも変わってきます。継続的なワクチンの接種が予防策として、いちばん有効なのは言うまでもありません。さらに言えば、ワクチンを打たなくても、過去に何度かインフルエンザにかかったことがあれば、それなりに免疫もできており、感染確率は低くなる傾向にあります。高齢者もしかりです。

 では、家族がインフルエンザにかかった場合、予防として、より効果的なのは「マスクやうがいをする」のと「加湿する」のどちらでしょう。

 インフルエンザウイルスは湿度が60%以上になると死滅(失活)します。マスクや手洗いも予防としては正解ですが、ウイルスを殺すには、朝に窓が結露するぐらいの加湿がウイルスを追い出し、飛沫感染の確率を大幅に減らします。

 たいていの場合、子供が幼稚園や小学校でもらったウイルスにお父さんがかかり、最後にお母さん、という順番で感染しますが、母親が最後に感染するのは気合いが違うからです。「私がかかったら誰も家事ができなくて大変だ」という気合いも、実は免疫力を高めるのです。

 インフルエンザにかかったら、速やかに薬を飲んで外出せずに家でおとなしく寝ていること。水分を十分にとって安静にするのが、元気回復の源となります。

 さらに加湿器をつければ家族に感染するリスクが減りますから、ぜひマナーとしても加湿器の使用をオススメします。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    「男の人からこの匂いがしたら、私、惚れちゃいます!」 弥生みづきが絶賛!ひと塗りで女性を翻弄させる魅惑の香水がヤバイ…!

    Sponsored

    4月からの新生活もスタートし、若い社員たちも入社する季節だが、「いい歳なのに長年彼女がいない」「人生で一回くらいはセカンドパートナーが欲しい」「妻に魅力を感じなくなり、娘からはそっぽを向かれている」といった事情から、キャバクラ通いやマッチン…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , |

    今永昇太「メジャー30球団でトップ」快投続きで新人王どころか「歴史的快挙」の現実味

    カブス・今永昇太が今季、歴史的快挙を成し遂げるのかもしれないと、話題になり始めている。今永は現地5月1日のメッツ戦(シティ・フィールド)に先発登板し、7回3安打7奪三振の快投。開幕から無傷の5連勝を飾った。防御率は0.78となり、試合終了時…

    カテゴリー: スポーツ|タグ: , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
DeNA大型新人・度会隆輝「とうとう2軍落ち」に球団内で出ていた「別の意見」
2
「趣味でUber Eats配達員をやってる」オードリー若林正恭に「必死の生活者」が感じること
3
桑田真澄に「偉業を全て盗まれた」同級生の元バッテリー捕手が明かす「ほとんど完全試合」時代
4
「3Aで最多安打記録」巨人に新加入の外国人ヘルナンデスに「超不吉なデータ」
5
豊臣秀吉の悪口に反論したら「耳と鼻をそがれて首を刎ねられた」悲劇の茶人