政治

若狭勝 小池方式で「二大政党制を目指す」(1)「当選回数至上主義」は大問題

 永田町が激震している。その震源にいるのは、支持率急落で揺れる安倍内閣でもなければ、代表選を控えた民進党の面々でもない。8月7日に突如、政治団体「日本ファーストの会」を立ち上げた若狭勝衆議院議員だ。小池百合子都知事の盟友でもあり、政界再編のキャスティングボートを握ると言われている若狭氏を直撃した。

 8月7日、国政政党を目指す政治団体「日本ファーストの会」の立ち上げを表明し、みずからが代表に就任した若狭勝衆議院議員(60)。記者会見では「自民党に対抗する二大政党を目指す」と壮大な構想をブチ上げ、一躍「政界再編のキーマン」となった。ところがその一方で、都議選での都民ファーストの会の大勝を受けながらも、「時期尚早」「見切り発車」といった声が出ているのも事実なのである。

── 安倍政権への国民の信頼が揺らぎ、民進党が分裂危機にある最中、国政政党を目指す「日本ファーストの会」立ち上げには、与野党ともに警戒感をあらわにしています。

 先日発表させていただいたのは、あくまでも政治塾「輝照塾」を始めるということ。まだ新党を立ち上げたわけではないし、もう少し時間がかかると思いますが、国政新党設立を視野に入れているということで、関心を持たれているのだと思います。

── では今後、自民党の対抗勢力となる「二大政党」の一翼を目指すのですか。

 国民の正しい選択の幅を広げ、それを担保するために二大政党制は絶対に必要だと思っています。自民党のこれまでの支持者というのは、いわば「消極的支持者」が多いのですが、ここにきて加計学園問題などで、消極的支持者の人は皆さん、もう自民党に愛想を尽かしている。そうした人たちの「受け皿」が必要だと。それを実現するための形が二大政党制なんですよ。

── くしくも最大野党である民進党は、7月27日に蓮舫代表が辞任を表明。9月1日の代表選に向けて候補者が名乗りを上げていますが、一方で、細野豪志氏が離党届を提出しました。それ以前にも、長島昭久氏が都民ファーストの会支持を表明して離党するなど、民進党の受け皿としても注目されています。そういったメンバーの合流は視野にありますか。

 この間の細野さんとの協議に関してはオープンになりましたけど、それ以外にもさまざまな国会議員の方と水面下で協議をしている。とにもかくにも大事なのは、政策の一致。誰かが僕の新党に関心を持っているとしても、粛々とその点だけをしっかりと詰めていきます。

── 若狭さんは5月に自民党からの離党を表明しましたが、それ以前から「しがらみ政治からの脱却」を訴えてきた。しかも今度は、古巣とも対峙することになります。

 まさしく自民党の「当選回数至上主義」が「しがらみ政治」の象徴と言っていいでしょう。当選を唯一の基準としないと、自分よりも資質、能力、専門性のある人がいたら、地位が脅かされてしまう。当選6回で大臣だったり、大臣待機ポストに就いたりするわけですが、そのように動いているものだから、つい失言する大臣が出てくる。そして、何より問題なのは、「当選し続けなければいけない」と思うようになること。議員というのは「当選し続けたい」と思った時点で価値が半減するんです。特に自民党の場合は、公認をもらわなければならないから、言いたいことも言えなくなる。国民目線から考えると、「当選回数至上主義」は本当に問題なんです。

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