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私が初めて防衛庁長官に就任したのは9年前、45歳の時でした。しかも、それ以前に副大臣なども拝命しましたし、党や委員会においても安全保障や関連法規、装備品の性能について勉強していましたから少なくとも長官になった時点でひととおりの仕事をする準備はできていました。防衛省は危機管理官庁ですから、大臣になったその瞬間から何が起こっても対処できるようでなければ意味がない。
一川大臣もこれから猛勉強され、諸般に通暁されるかもしれない。それを信じたいが、ひととおりご自分のものにされるまでには相当の時間がかかるでしょう。
諸外国は、「素人」が日本の防衛大臣になったからといって、いまさら驚きもしないでしょう。しかし、防衛大臣は国際会議への出席や、外国の要人との議論も多いのです。私の就任時はイラク戦争が始まった頃でしたから、アメリカのラムズフェルド国防長官はじめ、海外の国防大臣とも1対1、あるいは高官全体で侃々諤々の議論をしました。海外の国防大臣は国のNO2か3の非常に重要なポスト。彼らと国益をかけた真剣勝負をするのが防衛大臣という役職なんです。
だから「素人」でいいわけがない。いいですか。防衛政策を誤ると、国が滅んでしまうんですよ。それがわかっているから、どの国も非常に重いポストとして扱っているわけです。ですから、もし小沢派のポストを確保するために、防衛大臣を明け渡してしまったのだとすれば、本当に見識を疑います。
アメリカでは大勢の市民が犠牲になった「9・11」の追悼集会が行われ、あらためてテロの恐ろしさが叫ばれています。もし今、朝鮮半島で「有事」が起きたらどうするのか。北朝鮮からミサイルが飛んできたら、どう対応するのか。
一川大臣は自衛隊を統制し、最高指揮官たる総理を補佐するのです。その時、「私は素人ですから」では通用しないのです。
平和な時代には、役人が書いたものを国会で読み上げるだけで済んだかもしれません。が、役人は前例がないと対応できないし、法律に書かれていないことには対処できない。
しかし、前例のないことが起きるのが現代です。私は防衛省の役人に「キミらはどんな人が大臣として来ても動くような態勢を整えていると言うが、知らない人が来たら動かない役所にしなければダメだ」と言ったことがあります。でないと、この重要ポストに「素人」が起用され、文民統制は弱体化する。
安全保障は国の根幹です。それを担当する大臣、そして最高指揮官たる総理の覚悟が求められます。
アサ芸チョイス
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