連れ合いの従姉Aさんが小脳と大脳の出血で倒れたのは、昨年3月のことだ。帰宅途中に体調が悪くなったので、必死の思いで自力で救急車を呼び、一命を取り留めることができたが、一時は生命の危機が迫る事態だった。お見舞いに行こうと思っていたのだが、コロ...
記事全文を読む→ビートたけしの名言集「『老い』『小説』そして『ドタキャン予告』」
「ちょっと熱っぽいな」
11月のある日。レギュラー番組収録のため楽屋に入った殿は、早々にそう漏らすと、すぐさま風邪薬を飲んだのです。その後も、
「鼻の調子も悪くてよ。本格的に風邪かな? それともあれか、ここへきて蓄のうか?」
と、鼻を押さえながら周囲に不調を訴えていました。
基本、体が強く、常に体調良好な殿が、調子の悪さを訴えるのは大変まれです。
が、調子が悪いからといって、暗い顔つきで終始不機嫌になり、周りにいらぬ気を遣わせる方ではありません。この日も、「熱っぽい」と言うわりには、いや、熱があったせいか、いつもよりやや高めのテンションにて、終始しゃべり倒していました。
「さすがにこの年になると酒は弱くなるわ、スケベなことには興味がなくなるわ、もう何にもねーな。だけど、酒とおネエちゃんに興味がなくなったら人生つまらなくなるんじゃねーか、なんて思ってたけどよ、全然そんなことねーな」
と、老いを受け入れたうえで、“だからどうした!”といった心境を、しみじみと語るのでした。で、唐突に、本当に唐突に、「おい、次の小説だけどな‥‥」と、話題を変えると、
「書く題材がねーんだよ。芸人の話とかお笑いの世界の話は散々やっちゃったしな(『浅草キッド』や『漫才病棟』)。だからって知らねー世界の話を書いてもウソくせーしな。書くとなると意外とないんだよな」
と、次回作への苦悩を赤裸々に告白したのです。
この時、殿がかつてテレビやラジオなどで、膨大な数の次期北野映画構想について、そこかしこで語っていたことを思い出し、「殿、以前、映画でやりたいとおっしゃっていた戦国時代の話で、『首』ってタイトルの物語がありましたよね?」と、ひと頃、殿が夢中で語っていた、大型戦国絵巻について、“小説の形でやるのはいかがですか?”と、生意気にも進言すると、殿は“あっ! それあったな!”といった顔つきになり、もうそこから先は思い出したように、実に具体的な「首(仮)」のストーリーをしゃべりだしたのです。
で、これが呼び水となり、
「よく考えたら、前に一回台本を作りかけた『○○○』ってのもあるな」
「おい、あれだよ。『○○○』もあるじゃねーか!」
と、矢継ぎ早に、“かつて映画でやろうとした、いくつかの物語”について熱く語りだしたのです。結局、都合3つの次期小説構想を確認し、収録を終えると、
「明日は寒そうだから、ゴルフ行くのやめるかな。だけど参ったな、俺が言い出しっぺなんだよな。行かなかったらみんな怒るな~」
と、“たけし発案ゴルフコンペドタキャン構想”を漏らし、帰っていったのでした。体調が悪かろうが、「老い」「小説」そして、「得意のドタキャン予告」と、次から次に、わたくし的には「金言」に聞こえてならない言葉を放りこんでくる殿。最高です。ちなみに翌日のゴルフ、しっかりとドタキャンされたそうです。
ビートたけしが責任編集長を務める有料ネットマガジン「お笑いKGB」好評配信中!
http://www.owarai-kgb.jp/
◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!
アサ芸チョイス
昨年あたりから平成レトロブームを追い風に、空前の「シール」ブームが続いている。かつては子供向け文具の定番だったシールだが、今や「大人が本気で集めるコレクターズアイテム」として存在感を放つ。1980年代から90年代を思わせる配色やモチーフ、ぷ...
記事全文を読む→鉄道などの公共交通機関で通勤する人が、乗車の際に使っている定期券。きっぷを毎回買うよりは当然ながらお得になっているのだが、合法的にもっと安く購入する方法があるのをご存じだろうか。それが「分割定期券」だ。これはA駅からC駅の通勤区間の定期券を...
記事全文を読む→今年も確定申告の季節がやってきた。「面倒だけど、去年と同じやり方で済ませればいい」と考える人は少なくないだろう。しかし、令和7年分(2025年分)の確定申告は、従来の感覚では対応しきれないものになっている。昨年からの税制の見直しにより、内容...
記事全文を読む→

