スポーツ
Posted on 2020年02月28日 05:56

天才テリー伊藤対談「中西学」(1)気の抜けた試合をやったら新人以下

2020年02月28日 05:56

●ゲスト:中西学(なかにし・まなぶ) 1967年、京都府生まれ。専修大学時代に「全日本レスリング選手権大会」で4連覇。92年、バルセロナ五輪出場。同年8月「新日本プロレス」入門。「野人」の愛称を持ち、天山広吉・小島聡・永田裕志とともに「第三世代」と呼ばれ活躍した。2009年、棚橋弘至を撃破し、デビューから約16年半、6度目の挑戦で「IWGPヘビー級王座」初戴冠。10年にはNHK大河ドラマ「龍馬伝」に出演するなど、テレビでも活躍。11年、試合中にジャーマン・スープレックスを受け、選手生命の危機に立たされるが、12年に復帰。今年1月、引退を発表。2月22日、後楽園ホールにて引退試合が行われる。

 小細工なしのパワーファイトを信条にリングを大いに沸かせてきた、新日本プロレス「第三世代」メンバーの一人・中西学。今月22日に引退の花道を歩む「野人」が内に秘めたプロレスに対する熱い思い、飾らない素顔、そして今後の歩みを、天才テリーが徹底的に掘り下げる!

テリー いよいよ中西さんの引退試合が迫ってきましたね。多くのファンから愛された「野人」がいなくなるなんて、プロレス界が寂しくなりますよ。

中西 会見から本当にアッという間という感じです。2月22日の後楽園ホールが最後になります。

テリー 引退はいつから考えていたんですか。

中西 ここ2~3年です。もう昔みたいな熱い戦いができひんので。「寝たきりでもしゃあない」と言われたところから、奇跡的に復活できたけど、そこから伸びひんかったので、それが歯がゆかったです。

テリー やはり、11年の試合中に相手選手のジャーマン・スープレックスで首をケガ(中心性脊髄損傷)されたのが大きかったですか。

中西 あれは今でも申し訳なく思っています。自分の調整不足や練習不足で相手にも迷惑かけたし、長期離脱で会社にも迷惑をかけてしまいましたから‥‥。プロなのに、本当にどうしようもないですね。

テリー 卑下することはないのに、中西さんは自分に厳しい人だね。首の調子はどんな感じなんですか。

中西 前から、脊柱管という神経が入っている管が締めつけられる狭窄症にずっと悩まされていたんですけれど、その手術の時に管を広げてもらったんです。そやから、ホンマはもっと調子いいはずなんですが、やっぱりダメージが残っているんですよね。

テリー それでも、プロレスラーはリングに上がらなきゃいけない。しかも厳しいのは、試合中は痛めた首をかばうわけにもいかないし、相手は弱点であるそこを攻めてくる。これはキツいですよね。

中西 いえ、お金を払って見に来てくださるお客さんの前で試合をしている以上、甘っちょろいことは言うてられへんし、気の抜けた試合をやったらデビュー前の新人以下ですから。そやから鍛えて、痛めたところを硬く強くしようとやってきたんですが、運動能力もずいぶん落ちていましたので。

テリー 具体的には、どういう支障が。

中西 受け身がやっぱり痛いですね。体の柔軟性がなくなっているので、首にガツーンと衝撃がきます。

テリー 例えばドロップキックなんかをやると‥‥。

中西 ええ、ミサイルキックっていう、トップコーナーから飛んで相手にぶつける技があるんです。これをやって首から落ちてしまうと「これ、めっちゃ痛いわ!」と思ったりして。体をひねっておなかから落ちるというやり方もあるんですけれど、長年、背面で受け身を取ってきたので‥‥。

テリー なかなかそのクセが抜けない?

中西 ですね(苦笑)。他にもそういう不具合が出てきましたし、細かい動きもあんまりできんようになってきましたから、ここが潮時かと決意しました。

※対談日は引退試合前

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