対外試合が好調の新庄・日本ハムで、清宮幸太郎の不要論が日増しに高まっている。北海度のテレビ局関係者は、現状について次のように話す。
「清宮は先乗りしていた沖縄県名護市の自主トレ中に、足を滑らせて転倒。左足関節捻挫で、実戦復帰まで約5週間といわれました。順調に回復しているようですが、実際の実戦復帰は3月後半になりそう。戻ってきても今のチームに居場所はないかもしれませんね」
清宮は入団以降、長距離砲として期待されてきた。だが昨季は万波中正が大成長し、自己最多の25本塁打王を放った。さらに今季からはメジャーで108発の実績があるフランミル・レイエスを、各球団との争奪戦を制してチームに招き入れている。
メジャーリーグ時代のレイエスの打撃は安定感に欠ける部分があり、新庄剛志監督も、
「シーズンが始まった瞬間、30打席ノーヒットみたいなパターンもあるから」
と話すが、それは清宮も同じだろう。
清宮は故障が多すぎる選手。2019年はオープン戦で手首を負傷し、実戦復帰に2カ月以上かかっている。昨年も4月20日のロッテ戦でハーフスイングをした際に、左脇腹を痛めて途中交代。左腹斜筋挫傷で、復帰したのは6月に入ってからだった。
結局、この出遅れが響き、出場は99試合にとどまる。規定打席に到達せず、打率2割4分4厘、10本塁打、41打点に終わっている。数字だけを見れば、レギュラー定着にはほど遠い。スポーツ紙遊軍記者も、
「確かに人気はあるが、その程度の選手はゴロゴロいる。もう土壇場の選手だと思いますよ」
と分析する選手だ。
日本ハムは昨オフ、甲子園のスターでドラフト1位投手の吉田輝星を、オリックスに放出している。いくら人気選手でも、チーム力アップのためには優遇することはないチームだ。
「さすがに故障明けですから、シーズン中の戦力外扱いや移籍はないでしょう。でも昨年までのような成績なら、どうなるかからない。トレード要員や現役ドラフトのリストに入れられる可能性は十分にありますね」(前出・遊軍記者)
スター性があり、潜在能力は疑うべくもない。だが、大化けするには環境を変えてあげるのも、球団としての親心かもしれない。
(阿部勝彦)