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野村克也×江本孟紀「2018プロ野球開幕“ど真ん中大放談”」(6)石原裕次郎と同じ主治医に

江本 1月には星野さんも亡くなりましたが、裏ではお互いの病気のことも知っとったんですよ。でも二人ともピッチャーですから、あんまり泣き言を言うタチではないのでね。“いいカッコしい”なんですよ。

──お二人とも公表なさっていませんでしたね。

江本 星野さんは亡くなるまで言わなかったし、私も言う気はなかった。まあ、どこかから漏れましてね。取材に来られたりして「勘弁してくれ」というところでした。星野さんとは、去年のあの人の殿堂入りのパーティーが最後になりました。入り口でばったり会ったんで、二人で写真撮ってね。「そっちはどうや?」「いやあ、俺のほうが早いかもしれませんよ。先に逝って待ってますわ」なんて冗談を言うてたら、向こうのほうが先に逝ってしまいましたね。監督は体調どうですか?

野村 俺も数年前に一度入院してるよ。あの、石原裕次郎さんと同じ病気でね。かかった主治医も裕次郎さんと同じやった。解離性動脈瘤といって、8割は死ぬんだって。残りの2割の中に入りましたよ(笑)。ウチはガンの家系だから、死ぬ時は絶対ガンだと思っていたんですけど、それはまだ来てないね。

江本 やっぱり70超えたらそうなるんですよね。

──かつての同僚やライバルと会っても、「最近、体はどうだ?」というような話になってしまいますか?

江本 そうですね。ちょうど我々のような団塊の世代は、野球界にたくさんいるので、会ったらたいてい病気か孫の話ですよ。野球選手も普通の方たちと一緒で、だいたいその2パターンです。

野村 人間が絶対勝てないものはふたつある。時代と年齢ですよ。それに直面してるね。いくら頑張っても年には勝てないわ。江本はどうや?

江本 いやー、勝てませんね。

野村 はっはっは。

江本 体がどこも悪くならなかったら、たまたま運がいいだけなんですよ。日本の平均寿命は世界一だって言うけど、寝たきりの人も入れてですから。元気なままでいる、という人はなかなかいない。

──「ピッチャーは泣き言が言えない」とおっしゃった江本さんらしからぬ弱音ですが、逆にキャッチャーの方々は、どんな気質なんでしょうか。

野村 それはもう、弱音ばっかりですよ。

江本 性格も正反対ですからね、ピッチャーとキャッチャーは。

野村 誰が言ったのかねえ、キャッチャーを“女房役”と呼ぶでしょ。まさにそのとおりですよ。功は人に譲れ、でね。たたえられるのは常にピッチャーです。完封しても、ヒーローインタビューはピッチャーでしょ。キャッチャーとしては、「ナイスピッチング」って握手して、ベンチでプロテクターを外しながらインタビュー聞いてると、「何ぬかしとんねん」と思うんです。「サイン出したのは俺やないかい」っていう思いがある。それがキャッチャーだね。陽が当たらない。

──ピッチャー代表として、江本さんはこの意見をどう思われますか。

江本 うーん、たぶんピッチャーはね、功を人のおかげと思わない性格なんですよ。だから、全部自分のおかげだと思ってる。で、やられた時は人のせいにする。わはははは。

野村 「地球は自分中心に回ってる」というのがピッチャーですよ。金田さんを見たらよくわかるじゃない。

江本 ごもっともです(笑)。

野村 あれこそ典型的なピッチャーだよ。

江本 金田さん、今でもたまに会いますよ。

野村 元気だね、あの人は。

江本 いやいや、ひざも悪いし、何回も手術してますよ。ただ、野村監督もですけど、我々とは違う球界の「化け物」みたいな方々は、放っておいても100歳まで生きると僕は思ってますけれども(笑)。

野村 やかましいわい(笑)。

野村克也(のむら・かつや) プロ野球史上初の捕手三冠王にして、安打、打点、本塁打、出場試合数のいずれも歴代2位の記録を持つ。南海、ヤクルト、阪神、楽天の監督を歴任し、球界随一の知将として輝かしい成績を残した。

江本孟紀(えもと・たけのり) 70年に東映フライヤーズに入団。翌年、南海に移籍すると野村監督に才能を見いだされ活躍。プロ通算113勝で81年に引退する。92年から参議院議員を2期12年務め、現在は独立リーグ・高知ファイティングドッグス総監督。

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