社会
Posted on 2018年10月23日 12:55

明智光秀の信長討伐は「氏族再興を阻む外交への不満」が原因(1)怨嗟が謀反の原因ではない?

2018年10月23日 12:55

 2020年のNHK大河ドラマの主人公に決まった明智光秀。主君の織田信長を本能寺の変で討った謀反人というイメージが強い光秀を主役に据えた意外性が、歴史ファンの間で話題となっている。そんな中、光秀の子孫が、これまで不明とされてきた前半生を解明する著書を上梓。謀反にまつわる定説にも異議を唱えている。

「明智光秀がどのような人物であったかについては、これまであまり掘り下げて研究されてきませんでした。しかし、信長に対する謀反の動機には、彼が培ってきた知識や論理、さらには思考法が深く関わっているはずです。現在多くの人が信じてしまっている本能寺の変に関する通説には、この視点がまったく欠けています」

 こう語るのは明智憲三郎氏。光秀の子・於寉丸(おづるまる)の子孫と伝わる人物だ。慶応大学大学院を修了後、三菱電機に入社。情報システムのエンジニアとして勤務するかたわら、光秀の調査・研究を続けてきた。退職後の13年に出版した「本能寺の変 431年目の真実」(文芸社文庫)は現在まで約40万部を売り上げ、歴史書としては異例のロングセラーとなっている。

 本能寺の変については、信長に恨みを抱いた光秀による謀反というのが定説となっている。だが明智氏は「光秀の前半生を解明すれば、そんな単純な動機でないことがわかる」と指摘する。

「この定説のもととなっているのは、変後に光秀を討った羽柴秀吉が自分の家臣に書かせた『惟任(これとう)退治記』です。さらに江戸時代になると、これを基本にした『明智軍記』などの軍記物で、さまざまなエピソードが創作されました」

 光秀が信長に怨嗟を抱く根拠とされる逸話は数多い。例えば、「光秀の母親を信長が処刑した」「稲葉一鉄(信長の家臣)とケンカ別れして光秀に仕えるようになった斎藤利三(としみつ)を稲葉側に戻すように迫り、光秀の頭を叩いた」などのシーンは、歴史ドラマなどでも頻繁に出てくる。

「これらの逸話も軍記物の創作で、信憑性のある資料には一切書かれていません。一方で光秀は、古くからの同盟者である土佐の長宗我部盛親に勧めて、信長へ贈り物を献上させるなど、主君・信長へも十分に気を配っている。二人の関係は、本能寺の変の直前まで良好。光秀が恨みを持っていたと考えるのは無理筋です」

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2026年09月14日 11:30

    AIは本当に人類を終わらせるのか。専門家のとある主張が世界を震撼させている。その「AI終末論」は、AI開発企業アンソロピックに勤めていた元研究員、ジェイコブ・コクソン氏によるもの。Xで「AI研究関係者の多くが、AIは今後10年以内に人類を破...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    事件
    2026年09月16日 20:30

    「ゾンビたばこ」と呼ばれる指定薬物「エトミデート」は、広島カープに大きな衝撃を与えた忌まわしいブツだ。元広島カープの羽月隆太郎氏にこれを譲り渡したとして医薬品医療機器法違反の罪に問われた会社役員・滝口涼介被告の初公判が9月16日に広島地裁で...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年09月17日 07:15

    20世紀最大級のミステリーと言われてきた、イギリス・スコットランドのネス湖に生息するという未確認動物(UMA)の「ネッシー」に、再び熱い視線が注がれている。いったいなぜか。一時期は目撃情報が激減し、専門家からは死亡説や、人間の活動を警戒して...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/9/15発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク