スポーツ
Posted on 2018年11月04日 09:56

誰もやらなかった広島カープ「脱常識メソッド」(3)他球団はなぜマネしないのか

2018年11月04日 09:56

 広島の強みは経営面だけではない。ベテラン番記者が語る。

「今年は野間峻祥(25)やフランスア(25)らがブレイクしましたが、ここ数年のカープは必ず数人の若手が重要な戦力に浮上する。伝統的に練習のキツさは球界屈指ですが、ムダな練習は一切ない。科学的な意味も根拠もある練習なので、若手選手はちゃんとついていけるんです。それに首脳陣の連携がちゃんと取れているため、下(2軍)で結果を残せば必ず上(1軍)で使ってもらえる。だからモチベーションも高まるんです」

 伸びる素材を見つけ出すためのスカウティングも独自路線だ。迫氏によれば、

「『スカウトの個性を生かす』という球団の考えで、1地域に担当を1人だけ配置し、他球団では常識の、1人の選手を複数で見る“クロスチェック”をしないのだそうです。例えば17年に15勝を挙げた薮田和樹(26)は、大学時代に2試合しか登板していません。総合的な判断では獲りづらい選手でも、スカウトが才能を見込めば上位指名できるのです」

 中心選手のほとんどが20代の広島を見ると、他球団がなぜこのやり方をマネしないのか不思議に思うほどである。少なくとも高齢化著しい巨人や阪神は、参考にしたほうがいいだろう。

 当然ながら3連覇の偉業においては中堅、ベテラン選手の活躍も忘れてはいけない。特に昨季のリーグMVPに輝いた丸は、ケガによる欠場期間こそあったものの、39本塁打、97打点は自己最高で、2年連続でMVPとの声も少なくない。

「丸はとにかくストイックで、ここ数年は酒も飲まず、大好きな麻雀も断った禁欲生活を送っています。名前のとおり、やや丸顔なのでそうは見えないですが、実はボディビル選手かと思うほどのムキムキ。自分を極限まで追い込むトレーニングを見て、鈴木が『丸さんみたいになりたい』と公言するなど、若手の模範になっている。今季の大爆発も、培ってきた技術と鍛え上げた肉体のたまものでしょう」(ベテラン番記者)

 また、先に名前が挙がった野間のブレイクを助けたのは、今年限りで現役を引退する新井貴浩(41)だった。

「新井は野間が伸び悩んでいた理由を能力面ではなく、なかなか前に出られない性格面にあると見抜き、今季は事あるごとに『みんな野間さんについていくだけ』『野間さんがいいコメントしてくれるから』とイジり倒した。すると、本当にプレーにも積極性が出てきて、開花したんです。どんなチームも大なり小なり派閥はできるものですが、新井のおかげもあって広島は今、本当にチーム内が一丸になっている。間違いなくこれも強さの一因ですよ」(ベテラン番記者)

 常識では考えられない球場、経営陣、選手がそろった広島が、この先も黄金時代を築き上げていくか──。

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年04月28日 16:30

    バナナマンの日村勇紀が当面の間休養に専念すると、所属事務所ホリプロコムの公式サイトで発表した。今年に入ってから体調を崩すことが多く、医療機関を受診した結果、休養が必要との判断に至ったのだという。「心身の回復を第一に、コンディションを整えなが...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年05月07日 06:30

    ゴールデンウィークが明けても再起の見通しが立たず、長すぎる空白期間を過ごしているのは、左内腹斜筋肉離れでリハビリ中のヤクルト・山田哲人内野手である。沖縄・浦添キャンプのシートノック中に脇腹の張りを訴え、戦線離脱。5月になっても打撃のひねり動...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/5/12発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク