エンタメ
Posted on 2013年03月28日 09:54

羽生善治VS渡辺明、将棋界「新ライバル戦記」(11)1日24レースの馬券買い

2013年03月28日 09:54

 対局の日は終日、盤の前にいる、座業であるのが棋士。ゴルフを趣味にあげる棋士がいるのは、体力維持も兼ねているからだ。

 渡辺もスポーツジムでウエートトレーニングをしたり、長距離走をしたりしているが、趣味は何といっても競馬。競馬場に行って馬券を買い、ゴール前で叫んでいるシーンをブログでおもしろおかしく実況を交え書いているほど。WIN5は発売当初から買い続け、GIフェブラリーSがあった2月17日には54万9120円を的中させている。その日のブログを見ると、

〈今まで1万円台の低配当しか当たったことがなかったのですが、今日は当たりました〉

〈勝因としては小倉大賞典のヒットザターゲットを拾えたことでしょうか。この馬はラチを頼るので内枠なら買えるんですよね〉

 ヒットザターゲットは6番人気だった。本誌競馬担当記者は、

「それまで5走のうち4走が2桁着順。競馬を知らないと買えない馬です」

 と評するのだ。

 1年間に手を出すレースは1300を超え、1日24レースは買う渡辺。回収率は90%前後というから、競馬評論家でも通用する成績である。

 一方の羽生の趣味はチェス。対局を調整して本場ヨーロッパで武者修行する姿がテレビ放映されたほど、のめり込んでいる。もちろん日本の第一人者で、昨年10月にフランス王者と対戦した時は引き分けに持ち込み、

「チェス一本にしぼっていれば、世界も狙えた」とたたえられたほど。

 さて、将棋界のこのツートップの戦いはどうなるのか。観戦記者の大矢順正氏が予測する。

「渡辺が王将戦で戦った佐藤も棋王戦の郷田も森内も皆、羽生世代。渡辺は孤軍奮闘しているわけで、同世代や若手から渡辺に続く棋士が出てくればもっと戦いやすくなるのではないか」

 引退棋士の桐谷広人七段も言う。

「2人は人間的にも優れている。競い合ってくれるのは将棋界には望ましいこと。かつての大山(康晴)さんと升田(幸三)さんみたいに戦ってくれると、さらに盛り上がりますね」

 渡辺が棋王を取り、羽生が名人を奪還すれば七冠全てを2人で分け合うことになる。二強時代の激闘は、いよいよ本番を迎えるのだ。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    社会
    2025年03月23日 05:55

    胃の調子が悪い─。食べすぎや飲みすぎ、ストレス、ウイルス感染など様々な原因が考えられるが、季節も大きく関係している。春は、朝から昼、昼から夜と1日の中の寒暖差が大きく変動するため胃腸の働きをコントロールしている自律神経のバランスが乱れやすく...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月18日 05:55

    気候の変化が激しいこの時期は、「めまい」を発症しやすくなる。寒暖差だけでなく新年度で環境が変わったことにより、ストレスが増して、自律神経のバランスが乱れ、血管が収縮し、脳の血流が悪くなり、めまいを生じてしまうのだ。めまいは「目の前の景色がぐ...

    記事全文を読む→
    社会
    2025年05月25日 05:55

    急激な気温上昇で体がだるい、何となく気持ちが落ち込む─。もしかしたら「夏ウツ」かもしれない。ウツは季節を問わず1年を通して発症する。冬や春に発症する場合、過眠や過食を伴うことが多いが、夏ウツは不眠や食欲減退が現れることが特徴だ。加えて、不安...

    記事全文を読む→
    注目キーワード
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2025/6/24発売
    ■620円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク