スポーツ
Posted on 2013年04月03日 09:59

掛布雅之、阪神メッタ斬り「外野の守りは昨年と雲泥の差」

2013年04月03日 09:59

 西岡、福留孝介の大型補強に大型ドラ1右腕・藤浪晋太郎の入団も話題になっています。

 西岡が二塁に入ることで武器になるのが、遊撃・鳥谷との守り。これは中日の「荒木・井端」に匹敵する強力な二遊間になる可能性があります。

 ある年の阪神と中日が競っていた時、監督だった落合さんに「なぜ阪神は中日に勝てないのか」と質問したことがあります。落合さんは「二遊間の差ではないか」と言っていました。センターラインの守りが中日のほうが一枚上手だと。阪神の中堅には身体能力がズバ抜けて高い大和がいます。そこへ西岡が加入することで、昨年を上回る守備力のチームに変わるはずです。

 さらに福留が加わったことで、戦力的には昨年とは外野の守りに雲泥の差ができました。その福留は守備ができて「間」も「カウント」も作れる打者。メジャーに行く前の中日時代は出塁率も非常に高い。今年は2番の大和と5番の福留がボールをしっかりと見極めれば、打線のテンポは非常によくなる。おまけに福留には足があります。彼の機動力を使えば、攻撃の幅もグンと広がるはずです。

 心配なのは、彼らが昨年、出場試合が少ないということ。ゲームにフル出場するには肉体的なスタミナと精神的なスタミナのバランスが非常に重要になってきます。彼らにはブランクがありますから、この差は大きいですよ。さらに今、プロ球界では彼ら(の怖さ)を知らない若い投手が大勢います。いくら日本時代は強打者だったといっても、打たれるイメージが頭になければ、相手投手はどんどん攻め込んできます。

 そこで西岡、福留に要求されるのは、4月の1カ月間でどれだけ結果を出せるかですね。その期間で彼らが打ってしまえば、相手は警戒せざるをえません。

 新戦力といえば、ドラフトの目玉だった藤浪もいます。140キロ台後半のストレートとスライダーは強力な武器です。腕も長く、他の選手よりも打者寄りで球をリリースできるので、それだけ球威も落ちにくい。過去、あの高さの球筋を投げる投手はいなかったでしょう。ダルビッシュは背は高いけれど、腕はそんなに長くないし、手もさほど大きくない。だからこそ(多彩な変化球を操るなど)器用になったんですよ。藤浪は手足の長さを利用した直球を武器にすることを忘れてはいけません。何番手に来るかわかりませんが、先発ローテには入るでしょう。

 そして、早い段階で1勝をあげることができれば、秋山拓巳や歳内宏明といった才能ある若手投手にもいい刺激になるはずです。当然、能見篤史や岩田稔ら一軍のローテーション投手も刺激になる。藤浪の1勝は「1+1=2」以上になるものがありますよ。

 僕も今年のキャンプで彼の投球を見ましたが、誰もいなくなったブルペンで報道関係者やOB、ファンが見つめる中、まったく動揺せずに投げていました。そういう精神的な強さも彼は持ち合わせていますから、高卒ドラ1のプレッシャーは問題ではないでしょう。

 ただし彼の場合、ボールが離れる瞬間に首が曲がるせいで球がシュート回転し、コースがバラけてしまうという欠点がある。実戦ではもっと力むでしょうから、より精度の高い制球力が求められると思います。

 いろんなコーチが教えたがって、結局、フォームを崩してしまうという話もよく聞きますが、中西投手コーチはそういうことをさせないのではないですか。結果が出る前から、ああでもないこうでもないと言うのはよくない。それに彼のいちばんいい投球は、僕も投手コーチもそれほど見ていない。スカウト陣だけだと思いますよ。それがどんなものかもわからないし、彼が1年のどこでピークに来るのかもわからない。それを見届けるまでは手を出してはダメですね。

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