社会
Posted on 2019年07月29日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<関節リウマチ>「治療法の劇的変化で『関節破壊』を抑制」

2019年07月29日 05:55

 食欲がない、なんとなく体がだるい、熱っぽい、体重が減ってきた‥‥風邪の初期症状に似ているが、実は「関節リウマチ」の場合もある。

「関節リウマチ」の患者数は、日本では70万~100万人。神経痛と混同されたり、高齢者の病気だと思われたりしがちだ。しかし、実際は30代~50代の働き盛りに発病することが多いのも事実。

「関節リウマチ」の特徴的な症状として、関節の腫れや痛みがある。自分の体を構成する細胞などを誤って敵と認識し、攻撃してしまう「自己免疫疾患」が原因と言われているほか、遺伝や感染、ストレスなど、さまざまな要因が絡み合って発病すると考えられている。

 初期症状として見逃してはいけないのが「こわばり」や「腫れ」。特に、「こわばり」は朝に生じやすく、手の指の第2、第3関節に「腫れ」が出ることが多いのも特徴だ。さらにひどくなると、手首、足の指の付け根の関節などにも痛みが生じる。この痛みは痛風のような激痛ではなく、じわじわと進んでいく。重症化すると関節が破壊されるばかりか、手指の変形、全身の臓器の炎症など、さまざまな合併症も引き起こす。

 かつては治らない病気とされてきたが、近年、検査法の進歩や、治療法が劇的に変化して関節の破壊を抑えられ、症状が治まる「寛解」が可能となった。

 高い効果のある、メトトレキサートなどの「抗リウマチ薬」や、分子レベルで治療の標的を絞り込める「生物学的製剤」などを積極的に使うことで、早期から関節破壊を抑制できるのだ。

「こわばり」「腫れ」の症状がある場合は、できれば、近くのリウマチ専門医を受診して、専門医がいない場合には、かかりつけ医に紹介状を書いてもらうなど、早期発見、早期治療に努めてほしい。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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