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記事全文を読む→弘兼憲史「“島耕作流”ニッポン経営サバイバル」(7)反撃の糸口はNEXT11
日本の家電メーカーはどのように「反撃」をしていくべきか。まず、東芝・日立は発電所や電車などの交通インフラの整備という強みがあるのでこれを進めていくべきでしょう。特に狙いは「NEXT11」でしょう。
NEXT11とは、米大手投資銀行ゴールドマン・サックスが提唱する急成長が期待されるとした新興経済発展国家群のことで、イラン、インドネシア、エジプト、韓国、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、メキシコのことだ。
先日、インドネシアを取材しましたが、まったく物流が追いついてない。ジャカルタ空港に着陸する際に飛行機の窓から下を見下ろしたら、たくさんのコンテナ船が港で停泊していました。工業団地に運ばれたコンテナが空になって帰ってくるのを待つ「沖待ち」というものですが、ここまで悪化しているのはインドネシア特有の道路事情があります。
実はインドネシアでは今、自動車がすごく売れていて、ついに道路の総面積を自動車の専有面積が抜いてしまった。つまり、車が全て道に出たら駐車場状態になってしまう。「NEXT11」ですら、まだこんなありさまですから、日本企業が貢献できる場は世界中にまだまだあるということです。
ただ、パナソニックやシャープがいまさらインフラ整備路線にシフトはできません。彼らはやはり家電メーカーとして特化していくしかない。そこでキーワードとなるのが、「白物家電の復活」です。
日本では洗濯機や冷蔵庫の市場はもはや成長しませんが、ASEANでは経済成長によって、これから欲しい人が爆発的に現れます。その中で、生き残る道があると思うのです。
例えば、日本人はくふうをする力が高い。インドネシアでたいへん売れているパナソニックの洗濯機があるのですが、人気の秘密は、洗濯槽の入り口に付けた洗濯板。とても暑い国なので、みんなよく汗をかく。つまり、シャツの襟が汚れるのです。そこで洗濯機に放り込む前に、洗濯板でサッと洗ったらいいのではないかと洗濯板を付けたのです。
こういうきめ細かいサービスや視点というのはやはり日本人の強みでしょう。これを生かせば、ASEANで繰り広げられる白物家電競争でも負けることはありません。
それに加えて、日本には何よりも高い技術力があるじゃないか、とおっしゃる方も多いと思いますが、技術のイノベーションによって、再び日本の家電メーカーが復活するのかというと、私は非常に懐疑的です。
確かに、かつてソニーが「トリニトロン」という革新的な技術を開発したことで「メイド・イン・ジャパン」の快進撃につながりました。それは現在の「4Kテレビ」などの高級テレビ路線に受け継がれていますが、今は「いいものなら高くても売れる」という時代でもない。
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