スポーツ

原辰徳監督、“無名コーチ”大抜擢の裏に「33年前の貸し」が!?

 コアな巨人ファンも、「ダレ!?」と思ったはずだ。来季の巡回打撃コーチが11月8日に発表された。それはOBでもある山崎章弘氏だった。「オリックスの山崎福也のお父さん」と言ったほうが伝わるかもしれない。発表と同時に伝えられたプロフィールによれば、1980年、兵庫県・育英高から巨人入りした元捕手で、ドラフト2位の上位指名だったことからもかなり期待されたようだ。

 出場機会には恵まれなかったが、ベテラン記者がこう言う。

「86年、原監督が津田恒実の直球をファールした時、左手首有鉤骨を骨折しました。原監督は病院に直行し、そのカウントの途中から代打登場したのが山崎氏です」

 その後、日本ハムに移籍して引退。中日、日本ハムでファームコーチを務めたが、近年は関西を中心に独立リーグの監督として何球団かを渡り歩いていた。

「その独立リーグでの指導が認められての抜擢です」(球界関係者)

 和歌山県田辺市を拠点に活動する独立リーグチーム(BFL)で監督を務めてきた。BFLでは他の独立リーグとは異なる活動も行っており、その熱心な指導が近畿地区担当の巨人スカウトの目にもとまったそうだ。BFLはいくつかの学校と業務提携し、何かしらの理由で高校野球を続けられなかった球児を集め、“二軍選手”として指導してきた。独立リーグとはいえ、プロ組織が指導するので、高野連には加盟していない。

「中にはアルバイトをしながら野球を続けている子もいます。対外試合も限られており、そこから『上のステージ』を目指すのは並大抵ではありません。山崎氏はそういうワケアリの高校生たちを根気強く指導し、生活指導もしてきたわけです」(前出・球界関係者)

 山崎新コーチは、二軍と三軍を主に担当する。ファームから這い上がってきた選手に話を聞くと、必ず出るのが居残り練習に付き合ってくれたコーチの存在だ。

この大抜擢は、もちろん、骨折退場の後始末をさせた“借り”があったわけではなく、その地道な活動が実を結んだということに尽きるだろう。

(スポーツライター・飯山満)

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