芸能

ビルボードで“ヒゲダン”上位独占に見る「ドラマタイアップ曲」復権の兆し

 先ごろ、ビルボード・ジャパン2020年上半期チャートが発表され、Official髭男dismが4冠を獲得した。

 ヒゲダンが1位を取ったのは全9部門中、総合ソング・チャートの「HOT 100」、「トップアーティスト」「ダウンロード・ソング」「ストリーミング・ソング」の4部門。特に圧巻なのは「HOT100」のベスト10のうち1位が「Pretender」、2位が「I LOVE…」、5位が「宿命」、7位が「イエスタデイ」と、上半期のトップ10に4曲をランクインさせたことだ。

 その「HOT100」ベスト5を見てみると、ほか3位が「白日」(King Gnu)、4位「紅蓮華」(LiSA)となっているが、この5曲には共通項がある。

「いずれもドラマ、映画などの主題歌に起用されています。『Pretender』は映画『コンフィデンスマンJP』、『I LOVE…』はTBS系ドラマ『恋はつづくよどこまでも』、『白日』は日テレ系ドラマ『イノセンス 免罪弁護士』、『紅蓮華』はアニメ『鬼滅の刃』(TOKYO MXほか)、『宿命』は『熱闘甲子園』(ABC)で使われています」(芸能ライター)

 ちなみに17年の年間「HOT100」1位が星野源の「恋」、2018、2019の年間「HOT100」1位が米津玄師「Lemon」で、こちらもそれぞれ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)、「アンナチュラル」(同)の主題歌だ。

「90年代頃はドラマのタイアップ曲はヒットしやすく、小田和正の『ラブ・ストーリーは突然に』 や浜田省吾の『悲しみは雪のように』(リメイクバージョン) 、藤井フミヤ『TRUE LOVE』 など、大ヒット曲が次々と生まれました。近年は影響力が落ちてきたと言われていましたが、17年の星野源ぐらいから再び影響力が復活した印象です。今年上半期も、それが表れていると言えるでしょう」(レコード会社関係者)

 ネットの時代になっても、全国で売れるにはまだまだテレビの影響力は強いということか。

(鈴木十朗)

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