社会
Posted on 2020年11月30日 05:55

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<誤嚥性肺炎>「喉の筋力低下は40代から始まっている」

2020年11月30日 05:55

 新型コロナウイルス感染症でクローズアップされている「肺炎」。ガン、心疾患に続く日本人の死亡原因の第3位となっているほどだ。

 中でも近年、注目を浴びているのが、「誤嚥性肺炎」。高齢患者の肺炎の種類を調べたデータでは、80代の約8割、90歳以上の9.5割が「誤嚥性肺炎」だったという報告もある。

 本来は口から喉、食道を通って胃に送られるはずの食べ物や飲み物、唾液などが誤って気管や肺に入ることで、そこに含まれていた病原体が誤嚥性肺炎を引き起こす。

 誤嚥は加齢によって喉の筋力が低下するために起きる。気管の入り口は、基本的に飲食物を飲み込む時は閉じられているが、加齢で喉の機能が衰えてくると、隙間ができ、飲食物や唾液が気管に落ちやすくなってしまう。

 しかも、誤嚥性肺炎の発症者が増えるのは60代以降に多いが、実は誤嚥は40代からすでに始まっているのだ。その兆候は、何か食べたり飲んだりしている時に、むせたり咳き込んだりするかで見極めてほしい。

 喉の老化は簡単なチェックテストで調べることができる。水を1口飲んで口の中を湿らせる。そして、指を喉仏に当てて、30秒間で何回唾液を飲み込めるか確認。一般的な目安は、30代で9回、40代で8回、50代で7回、60代で6回、70代で5回、80代以上で4回以下である。

 喉の年齢が衰えている人にお勧めしたいのが、新聞や本を声に出して読むことだ。

 誤嚥を防ぐためには、唾液量を増やすことが必要で、よくかんで食べる、飴なども有効である。特にこれからの季節は乾燥しやすいため、加湿器なども上手に利用したい。

 ちなみに「誤嚥性肺炎」は咳や痰が主な症状なので、風邪と区別がつきにくい。そのため、咳が2週間続いていたら、医療機関の受診が必要となる。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月07日 07:00

    メジャーリーグの3月・4月の月間MVPにはドジャースの大谷翔平が選ばれ、投手部門での初受賞となった。5試合に先発登板して2勝1敗、防御率0.60の好成績からして、文句ナシの選出だったことは想像に難くない。しかし日本球界では、セ・リーグの3月...

    記事全文を読む→
    スポーツ
    2026年05月07日 11:30

    借金13、単独最下位。4月の時点で早くも重苦しい空気に包まれていた中日が、苦境打破の願掛けとして持ち出したのが、古来の験担ぎである「盛り塩」だった。それがわずか10日で、税込650円のおにぎりに化けた。バンテリンドームナゴヤで5月4日から発...

    記事全文を読む→
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/4/28発売
    ■680円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク