今年で62回を数える「NHK紅白歌合戦」。10月19日には白組・嵐、紅組・井上真央の両司会者が発表されたが、注目は○暴歌手排除の動きだろう。
演歌界に衝撃が走ったのは、今月6日のこと。10月から全国で完全施行された「暴力団排除条例」に触れたNHK・松本正之会長が、「出演者と暴力団との関わりはあってはならない」と強調。もし関係が判明すれば「出演契約を解除する」方針を明らかにしたからだ。
芸能関係者が話す。
「松本会長は『選考時点で関係があるかが重要だが、(過去についても)どれだけキレイになっているか』と、歌手の身辺調査の実施も明言しました。過去には北島三郎や山本譲二、細川たかしなど、ヤクザとの交流が発覚し、出演を見送った演歌歌手は何人もいます。特に今年は紳助のこともありますし、昨年、男女合わせて13組が出演した〝演歌枠〟が半分以下になるのではと見られています」
今年のテーマは「あしたを歌おう。」。東日本大震災の復興を意識し、例年より15分繰り上げて、過去最長の4時間半で放送される。「震災復興ということで、岩手県出身の千昌夫や新沼謙治など、東北とつながりの深い人が有力視されています」(前出・芸能関係者)
ただ、ここにきて「演歌枠は例年どおり」という声も漏れ伝わってきた。
民放関係者が明かす。
「NHKが言う身辺調査ですが、いったいどこまで本気でやるのか。24時間ベッタリと張り付いて監視するなどできるわけがありません。要は、紳助のように、世間的に問題視されるような事件でも起これば『紅白』から外す、というレベルではないでしょうか」
制作会社関係者も次のように話す。
「『紅白』ほどの国民的番組になれば、ある程度前からオファーを出している。選考時点でヤクザとの関係がなければ出場可能なわけですから、NHKからすると、この2カ月は『おとなしくしておいてくれ』というのが本音でしょうね」
また、演歌枠を減らすことで変な勘ぐりを入れられることは、NHKにとっても得策ではないという。
「先日も、ある演歌系の芸能事務所の人が『昔はいろいろとあったけど、今はまったくのクリーン。それなのに〝紳助事件〟以降、地方の演歌系イベントが自粛ムードにある』とボヤいていました。でもね、NHKからのキャンセルはまったくないそうなんです。断る理由がないわけだから当然といえば当然です。それに来年も普通に歌番組があるわけで、NHKが歌手に悪いイメージをつけたとなれば、そっちのほうが問題。だから事件でも起きないかぎりは今年も例年どおり。トリはサブちゃんの『まつり』で決まりでしょう」(前出・制作会社関係者)
昨年は11月24日に出場歌手が公表された。今年の演歌枠はどうなるのか、1カ月後の発表を待ちたい。
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