芸能
Posted on 2022年05月08日 09:59

松田聖子「涙の破局会見」直後に飛び出した「スタッフ唖然のひと言」/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史

2022年05月08日 09:59

 私は1982年から1987年までの5年間、週刊誌で松田聖子の番記者をしていた。時期的には、彼女が郷ひろみと交際し始めた頃から、神田正輝と結婚して長女・沙也加を出産した少し後まで、ということになる。

 郷との結婚が間近と言われていた聖子が緊急記者会見を開く、という一報が飛び込んできたのは、1985年1月23日午前8時のことだ。会見は2時間後の午前10時から。場所は東京・砧の撮影所だという。編集部に連絡するが、カメラマンが捕まらない。現在のように携帯もメールもない時代だ。あいにく一眼レフも故障中。急遽、途中のコンビニで使い捨てカメラを購入し、時間ギリギリに会見場に滑り込んだ。

 午前10時ちょうどに、会見はスタート。そして、後に名言となる「もし、今度生まれ変わってきたなら、絶対に一緒になろうって‥‥」という言葉が飛び出すわけだが、大粒の涙でアイラインが崩れ、目の下を真っ黒にしながら話す彼女の真正面に陣取った私は、必死にインスタントカメラのシャッターを切り、ギコギコとフィルムを巻き上げた。あぁ、あの恥ずかしさだけは‥‥今でも忘れることができない。

 涙の会見の翌日、映画関係者を訪ねた。すると飛び出したのが、仰天のエピソードだった。

「昨日は我々もみんな、撮影所のモニターで会見の様子を見ていたからね。あの様子じゃ、とても撮影は無理だろうと。ところが現場に入ってきた彼女、『皆さん、お待たせしました! さあ、始めましょう!』って。さっきまで大泣きしていた女性とは思えないくらい元気でね。スタッフ一同、唖然としちゃいましたよ」

 これをプロ意識ととるか、したたかさととるかはともあれ、私はこの言葉に、松田聖子という女性の本質を見たような気がした。それゆえ、のちに郷が冗談交じりに「あんなセリフは言っていない。僕が生まれ変わって虫だったらどうするんだろう」との談話を聞いた時も、さほど驚きはなかった。

 破局会見からわずか1カ月後、彼女が結婚相手として選んだのが、涙の会見を行った最中に東宝が製作していた映画「カリブ・愛のシンフォニー」(85年4月公開)で聖子の恋人役を演じた神田正輝だった。2人は85年6月24日、東京・目黒にあるサレジオ教会で挙式。「聖輝の結婚」と呼ばれ、大々的に報道されたものだ。

 挙式直後の会見で、あるレポーターから「聖子さん、生まれ変わったらもちろん、神田さんと一緒になりたいですか」との質問が出た。瞬間、彼女の表情から笑いが消え、少し間があって「はい」と答えた。あの時のなんとも言えない彼女の表情が、今も目に焼き付いている。

山川敦司(やまかわ・あつし):1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。

全文を読む
カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    芸能
    2013年11月26日 10:00

    11月8日、歌手・島倉千代子(享年75)が肝臓ガンで死去した。島倉といえば、演歌の王道を歩むように、その生き様は苦労の連続だった。中でも、莫大な借金返済で味わった地獄は理不尽極まりなかったようで──。島倉は、男を信じて手形の保証人となったせ...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年05月20日 20:00

    BABYMETALやYOASOBIの成功を見て分かるように、今でこそ日本人が日本語で歌う曲が海外でもヒットすることは珍しくなくなった。しかしインターネットもSNSもない昭和期においては、極東の島国の楽曲が欧米のチャートを賑わすなんてことは皆...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    芸能
    2026年05月21日 14:00

    モデルで女優の出口夏希が、俳優・伊藤健太郎と交際中であると、「女性セブン」などが報じている。2人は2023年に公開された映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」で共演し、今年公開の同作の続編「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」で...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/5/12発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク