スポーツ
Posted on 2014年05月02日 09:56

平成の盾男「武豊と天皇賞」(3)ディープインパクトより強い馬はいない

2014年05月02日 09:56

20140508_15j

 97年秋の天皇賞をエアグルーヴで制した武が、92年のマックイーン以来となる春の盾制覇を果たしたのは、99年のことだった。

 パートナーは、前年ダービー初勝利をプレゼントしてくれたスペシャルウィークだった。

 目的は忘れてしまったが、その春天の少しあと、彼の自宅を訪ねた。ちょうど、弟の幸四郎や、当時騎手だった石橋守、千田輝彦らも来ており、庭でバーベキューパーティをした。トングで肉を裏返しながら、

「これで2年連続、前の年に有馬記念を使わなかった馬が春天を勝ちましたね」

 と武が言った。前年、98年の勝ち馬メジロブライトも、スペシャルウィーク同様、有馬記念をスキップするローテーションだった。

 さらに彼は続けた。

「もうひとつ、知ってました? 前年のダービー馬が春天を勝つと、阪神が優勝するんですよ」

 その年、彼がずっと応援している阪神タイガースは野村克也新監督のもと、6月には一時首位に立つほどの勢いを見せていた。前年のダービーを含む三冠を制したシンボリルドルフが春天を勝った85年、阪神は日本一になった。それ以来の虎フィーバー到来かと思われたが、結局、最下位に終わった。彼がつなごうとした春天と阪神優勝のリンクは途切れてしまった。

 同年秋の天皇賞をスペシャルで制した彼の、次の春の盾戴冠は、06年、ディープインパクトとのコンビによるものだった。

 3コーナーから動いて前をひとマクりにし、さらに直線「飛んで」、2着を3馬身半突き放して圧勝。従来のレコードを1秒も短縮する3分13秒4という驚異的なタイムを叩き出した。「世界にこれ以上強い馬がいるのかなと、正直、思いますね」

 そう話した武は、以来、春の盾は8年、秋の盾は6年、手にしていない。

◆作家 島田明宏

◆アサヒ芸能4/28発売(5/8・15合併号)より

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    スポーツ
    2026年06月24日 07:15

    ドジャース・大谷翔平の第二子誕生をめぐって、フェミニストを名乗る女性たちがSNS上で「多産DVだ」「年子出産は女性虐待だ」と騒いでいる。大谷夫妻は昨年4月20日に第一子誕生を報告、この6月20日に第二子誕生をアナウンスした。これら誹謗中傷コ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 11:30

    一発出たら同点。3-7と4点をリードされて迎えた7回裏、二死満塁の場面。この日いちばんの勝負どころで、広島・新井貴浩監督がベンチから送り出した代打は捕手・石原貴規だった。結果は空振り三振。最大の山場でなぜ、より長打を見込める打者を送り込まな...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    スポーツ
    2026年06月24日 13:30

    これはトレードのショーケースなのだろうか。そう思ってしまったのは、阪神タイガースの梅野隆太郎捕手が2軍から再昇格し、6月23日のヤクルト戦に即スタメン出場して攻守に高い能力を見せつけたことだ。1-0とリードした5回に二塁打を放ってチャンスメ...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/6/23発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク