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「タイトル獲得通算100期」の大目標を前に「将棋連盟会長就任」を受諾した天才・羽生善治の「変わらない生き方」

 日本将棋連盟の佐藤康光会長は4月4日に記者会見を開き、今年6月の任期満了をもって会長を退任すると表明するとともに、羽生善治九段が役員予備選への立候補届を提出したことを明らかにした。新会長は役員予備選で選出された新理事らの互選によって決まるが、羽生九段の新理事選出を経ての新会長就任は確実視されている。

「予備選だの互選だのと言っても、形式上の手続きにすぎません。佐藤さんから内々に要請があり、羽生さんが快く要請を受諾した、というのが実情です」(全国紙記者)

 だが羽生九段には「タイトル獲得通算100期」という大目標がある。現在ある八大タイトルのうち、あと1つのタイトルを手にすれば、この大目標が達成されるのだ。

 この偉業達成へ向け、今年1月から臨んだ王将戦七番勝負では、藤井聡太王将を2勝2敗にまで追い込んだが、第5局と第6局を落として敗退した。しかし羽生九段は目下、王位戦、王座戦、竜王戦への出場をかけた戦いを続けており、前人未到のタイトル獲得通算100期へのチャンスは十分に残されている。

 会長職と大目標の両立は難しい。しかも、将棋連盟の創立100周年にあたる来年に向けて、新将棋会館の建設計画が東京と大阪で進められており、「羽生新会長」にのしかかる重責は、並々ならぬものがあるのだ。

 にもかかわらず、羽生九段はなぜ新会長就任を快く受諾したのか。この決断について、羽生九段と親交のある元棋士は、

「羽生さんは、頼まれたらまず断らない人なんです。七大タイトル保持者として、防衛戦に明け暮れていた時でさえ、将棋連盟から広報イベントなどへの参加を頼まれれば、研究のための時間を削ってでも、快く引き受けていました。対して、羽生さん以外の多くの棋士は、1つのタイトルを奪取したり、防衛したりするのが精一杯。対戦相手を負かすための研究に没頭して、広報活動にはあまり協力したがりません。今回、将棋連盟の会長就任を引き受けたと聞いて『やっぱりな。羽生さんらしいな』と思いました。『天才・羽生』の生き方は変わらない、ということでしょう」

 歴史的な偉業へ向け、天才はどんな戦いを挑んでいくのか。興味は尽きない。

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